五輪・パラの各国事前合宿 受け入れ断念の自治体も 千葉

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京オリンピック・パラリンピックに向けた各国の事前合宿の予定地となっている自治体の中には、合宿の受け入れを断念するところも出てきています。

千葉県内ではことし3月の時点で、15の自治体が東京オリンピック・パラリンピックに向けた各国の選手団の事前合宿を受け入れる予定でした。

しかし新型コロナの感染拡大が続く中で、事前合宿の受け入れを断念する自治体も出ていて、中米・ベリーズの合宿を受け入れる予定だった横芝光町では、「町の医療提供体制を踏まえると、選手の安全を確保することができない」として先月末、受け入れの中止を決めました。

また長柄町ではロシアからフェンシングの選手を受け入れる予定でしたが、「自国での練習に力を入れたい」と、ことし3月に連絡があり、中止になったということです。

このほかの多くの自治体では現在も合宿を受け入れる予定だということですが、中には合宿を行うかどうか相手から明確な回答が得られていなかったり、日程が決まっていなかったりするなど、調整が進んでいない自治体もありました。

受け入れ自治体の担当者は「感染の収束が見通せず、具体的な調整が進まない状況が続いている。不安な部分もあるが、今はできるかぎりの準備を進めるしかない」と話していました。

千葉県 熊谷知事「大変残念だがやむをえない」

事前合宿の受け入れを断念する自治体が出ていることについて千葉県の熊谷知事は、「各自治体が受け入れの準備を進めてきただけに、大変残念ではありますが、やむをえないと受け止めています。これからも各自治体が悩むと思うので、積極的に支援したい」と話しています。