新型コロナ 12都府県 感染状況示す5指標の状況(5日時点)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための指標として「医療のひっ迫具合」、「療養者数」、「PCR検査の陽性率」、「新規感染者数」、「感染経路が不明な人の割合」の5つを示しています。

このうち「医療のひっ迫具合」は「病床使用率」「入院率」「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、3回目の緊急事態宣言で先月25日から対象となった東京都、大阪府、兵庫県、京都府の4都府県と、「まん延防止等重点措置」が適用されている7県、それに、ことし緊急事態宣言が出された岐阜県の合わせて12都府県の5日時点のデータでは、東京と西日本のいくつもの自治体で、最も深刻な「ステージ4」になる項目が多くなっています。

なお、病床関連の指標については、自治体の中にはすぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

1-1 医療ひっ迫 使用率

まず医療のひっ迫具合です。
病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は、
▼東京都で36%、
▼埼玉県で46%、
▼千葉県で30%、
▼神奈川県で28%、
▼愛知県で55%、
▼岐阜県で47%、
▼大阪府で92%、
▼兵庫県で88%、
▼京都府で68%、
▽宮城県で28%、
▽沖縄県で71%、
▽愛媛県で40%です。

1-2 医療ひっ迫 入院率

入院率はステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。

入院率は
▼東京都で31%、
▼埼玉県は適用外(文末参照)
▼千葉県は適用外、
▼神奈川県は適用外、
▼愛知県は適用外、
▼岐阜県で62%、
▼大阪府で10%、
▼兵庫県で15%、
▼京都府で20%、
▽宮城県は適用外、
▽沖縄県で37%、
▽愛媛県は35%です。

1-3 医療ひっ迫 重症者

重症者の病床使用率はステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は
▼東京都で33%、
▼埼玉県で18%、
▼千葉県で11%、
▼神奈川県で26%、
▼愛知県で27%、
▼岐阜県で8%、
▼大阪府で100%、
▼兵庫県で70%、
▼京都府で43%、
▽宮城県で14%、
▽沖縄県で79%、
▽愛媛県で36%です。

2 療養者数

続いて療養者数は、人口10万人当たりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。

▼東京都で50人、
▼埼玉県で33人、
▼千葉県で22人、
▼神奈川県で21人、
▼愛知県で47人、
▼岐阜県で28人、
▼大阪府で229人、
▼兵庫県で91人、
▼京都府で61人、
▽宮城県で18人、
▽沖縄県で70人、
▽愛媛県で23人です。

3 検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。

▼東京都で9.1%、
▼埼玉県で7.2%、
▼千葉県で7.5%、
▼神奈川県で6.7%、
▼愛知県で6.5%、
▼岐阜県で12.5%、
▼大阪府で7.4%、
▼兵庫県で17.9%、
▼京都府で10.1%、
▽宮城県で5.6%、
▽沖縄県で6.3%、
▽愛媛県で3.9%となっています。

4 新規感染者数

人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者は、ステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。

▼東京都で40人、
▼埼玉県で20人、
▼千葉県で16人、
▼神奈川県で17人、
▼愛知県で29人、
▼岐阜県で22人、
▼大阪府で79人、
▼兵庫県で54人、
▼京都府で35人、
▽宮城県で9人、
▽沖縄県で31人、
▽愛媛県で12人となっています。

5 感染経路不明者の割合

最後に感染経路が不明な人の割合です。目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。

▼東京都で57%、
▼埼玉県で46%、
▼千葉県で53%、
▼神奈川県で55%、
▼愛知県で43%、
▼岐阜県で40%、
▼大阪府で63%、
▼兵庫県で48%、
▼京都府で48%、
▽宮城県で36%、
▽沖縄県で59%、
▽愛媛県で16%でした。

新指標「入院率」

指標として新たに採用された「入院率」はすべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は以下の場合には適用されないとしています。

▼療養者数が、人口10万人当たり10人未満の場合。

▼新規陽性者数のうち入院が必要な人が、発生届の翌日までに入院できている場合です。

こうした自治体については、ステージの判断は行われません。