“赤木ファイル” 国が存在初めて認める 6月の裁判で提出へ

財務省の決裁文書の改ざん問題で、国は6日、自殺した近畿財務局の男性職員が改ざんの経緯をまとめて職場に残したファイルの存在を初めて認め、来月23日に男性の妻が起こしている裁判で提出することを明らかにしました。

いわゆる「赤木ファイル」は森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54)が経緯を詳細にまとめて職場に残したとされるもので、妻の雅子さんが国などを訴えた裁判で開示を求めてきました。

国はこれまで「裁判上、必要ない」としてファイルが存在するかどうかを明らかにしていませんでした。
しかしことし3月、大阪地方裁判所が開示するよう促したことで国はこれまでの対応を一転させ、6日夕方、雅子さん側にファイルが存在することを初めて認めたうえで、来月23日に裁判所に提出することを書面で伝えました。

国の書面によりますと、赤木ファイルには改ざんの過程などが時系列でまとめられた文書や、財務省理財局と近畿財務局の間でやり取りされたメールや添付資料がとじられているということです。

国はファイルの文書のうち裁判と関係ない個人情報など、一部を黒塗りする処理をしたうえで開示するとしています。

赤木さんが残したファイルの開示が決まったことで、今後、改ざんの理由や経緯について新たな事実が明らかになるか注目されます。
これまでファイルが存在するかどうか明らかにしてこなかった財務省は、「何か対応を一転させたわけではなく、原告の申し立てや裁判所の訴訟指揮に応じて手続きを積み重ねてきた」としています。

赤木さんの妻「夫の残したものを全部明らかに」

赤木俊夫さんが残したファイルの存在を国が初めて認め、裁判所に提出する方針を伝えてきたことについて、妻の雅子さんは「ファイルがあると分かっただけでも大きな一歩だと思います。国は内容を一切マスキングせずに、夫の残したものを全部明らかにしてほしいです」と話していました。

立民 福山幹事長「速やかに国会に提出を」

立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し「野党側が国会で存否を明らかにしろと言ってきたにもかかわらず、これまで明らかにしなかった。今頃何を言っているんだ」と批判しました。

そのうえで「新たな事実が出てくれば、国会で集中してこの問題を明らかにしていかなければならない。速やかに国会に提出するよう求めていきたい」と述べました。

立民 安住国対委員長「最初から資料開示すべきだった」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「最初から資料は開示すべきだった。裁判の途中で出さざるをえない状況に追い込まれたのは、財務省として恥ずかしい話だ。もし新たな事実が出てくれば、野党としても国会でできることは徹底的にやっていきたい」と述べました。

共産 志位委員長「政府には真実を明らかにする責任」

共産党の志位委員長は、記者会見で「ファイルの存在を隠しきれなくなったということだと受け止めており、全面開示を求めたい。公務員を『自死』に追い込んだ非常に深刻な問題で、政府には真実を明らかにする責任があり、国会で真相究明をすることが必要だ」と述べました。