インド コロナ感染 1日41万人超 ネパールや東南アジアでも急増

インドでは、新型コロナウイルスの1日の新たな感染者数が41万人を超え、爆発的な感染拡大に歯止めがかからない状態となっています。一方、隣国のネパールや東南アジアの国々でも感染者が急増していて、各国は対応に追われています。

インド政府は6日、1日の感染者数がこれまでで最も多い41万2262人になったと発表しました。

また亡くなった人も、これまでで最も多い3980人になったということです。

インドではベッドや医療用の酸素の不足が続いていて、日本の外務省はインドでは今後も医療提供体制がさらにひっ迫するおそれがあるとして、日本への一時帰国を検討している人は、手続きを早めに進めるよう呼びかけると共に、それ以外の人にも感染状況の推移に十分注意し、一時帰国を含めた対応を検討するよう呼びかけています。

現地の日本大使館によりますと、ことし3月以降、日本人の感染も急増しているということで、感染の拡大に伴って駐在員などを一時帰国させる動きが広がっています。

国民を帰国させる動きとしては、韓国がインドから出国させるため、乗客およそ170人を乗せたチャーター便を4日運航したほか、7日にも運航する予定です。

一方、隣国のネパールでも新型コロナウイルスの感染者が急増していて、5日、1日当たりの感染者数が8000人を超えてこれまでで最も多くなりました。

背景にはインドで確認された変異ウイルスの影響が指摘されていて、首都カトマンズなどでは厳しい外出制限がとられています。

さらにスリランカでも今週、1日の感染者数が連日1900人を超えるなど過去最多の状況が続いています。

スリランカではイギリスで最初に確認された変異ウイルスの影響が指摘されています。

このほか、東南アジアのタイやカンボジアなどでもこれまでにないペースで感染者が急増していて、各国は対応に追われています。

パキスタン 軍が感染対策を指導も

インドの隣国パキスタンでは1日の感染者数が4000人前後と、多い状態が続いていて、首都イスラマバードなどの都市部では、政府が軍を動員してマスクの着用や人どうしの間隔をあけるなどの感染対策を徹底するよう指導しています。

しかし、こうした状況にもかかわらず、パキスタンではマスクを着けずに礼拝所に集まるケースが後をたちません。

イスラマバードにある国立病院の医師は、NHKの取材に対し「感染対策を今徹底させなければ急激に感染は拡大する。医療を崩壊させないためにもマスクの着用など感染対策を心がけてもらいたい」と話しています。

タイ “イギリス型変異ウイルス感染拡大も要因”

タイでは先月以降、感染者が急増し、先月24日には政府の発表で、1日の感染者が2839人と過去最多となり、その後も1日の感染者数は2000人前後と、多い状態が続いています。

感染拡大の理由について、タイの保健省は、集団感染で若者を中心に感染が広がったことや、イギリスで最初に確認された変異ウイルスの感染が拡大していることをあげています。

タイでは、外出時のマスクの着用が全土で義務づけられ、首都バンコクではマッサージ店やバー、公園などが閉鎖され、飲食店の店内での食事も禁止されています。

また、感染者の累計が1000人を超える南部のスラタニ県では、自宅であっても2人以上で飲酒することが禁止されるなど各地で規制が強化されています。

バンコクでは、人口が密集し、感染が広がるスラム街の住民を対象に、政府が1日当たり1000人以上のPCR検査を行っています。

タイで新型コロナウイルスのワクチンの接種が完了した人は人口の0.6%にとどまっていて、SNSなどでは、ワクチンの接種が遅れているとして、政府を非難する投稿が相次いでいます。

タイの市民は

タイの首都バンコクの病院で働いているという30歳の女性は「自分や周囲の人が感染しないかとても心配だ。今は食事の宅配などもあるので規制に対応できているが、政府にはもっとワクチンが接種しやすくなるよう取り組んでほしい」と話していました。

また28歳の男性は「感染がとても心配だがどうすることもできない。規制によって飲食店で酒が飲めなくなったのはよくないことだし、政府は新型コロナウイルスに対して計画的に対応できていない」と話していました。

カンボジア 感染急拡大予断許さず

カンボジアは、ことし2月まで1日の感染者数がふた桁以下で、感染の広がりを抑え込んできましたが、3月ごろから感染者が大幅に増え始めました。

4日の発表では、1日の感染者がこれまでで最も多い938人となるなど予断を許さない状況になっていて、政府は、感染状況が深刻な地域を対象に住民の外出を制限するなどの措置をとっています。

このうち首都プノンペンの中心部の地域では、道路に高さ1メートル50センチほどのフェンスが立てられて警察官が警戒に当たっていて、行き来できなくなった人たちはフェンス越しに食べ物などを受け渡していました。