インドへ最大55億円の追加支援へ 危機的な医療体制支えるため

茂木外務大臣は、インドのジャイシャンカル外相とオンラインで会談し、新型コロナウイルスの急激な感染で危機的状況となっているインドの医療体制を支えるため、追加的に最大でおよそ55億円の無償支援を行う方針を伝えました。

G7=主要7か国の外相会合のためイギリスを訪れている茂木外務大臣は、日本時間の5日昨夜、インドのジャイシャンカル外相とおよそ20分間会談しました。

会談は、インドの代表団の2人に新型コロナウイルスの陽性が確認されたことから、急きょオンラインで行われました。
この中で茂木大臣は「インドで新型コロナウイルスの感染が急拡大し、多くの死者が出ていることに心を痛めている」と述べたうえで、インドの危機的な医療体制を支えるため、先に決定した人工呼吸器などの供与に加え、最大5000万ドル、日本円でおよそ55億円の無償支援を行う方針を伝えました。

この追加支援では、インド側の要望に応じて人工呼吸器や酸素濃縮器をはじめとする医療関連機材を供与することが検討されていて、ジャイシャンカル外相は日本側の支援に謝意を示しました。

また会談では、茂木大臣が中国による東シナ海などでの一方的な現状変更の試みに深刻な懸念を示し「『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けて引き続きインドと連携していきたい」と呼びかけたのに対し、ジャイシャンカル外相も「日印関係をさらに強化していきたい」と応じました。