大阪 重症患者の病床運用率100%超え 宣言延長要請で最終調整

来週11日に期限となる緊急事態宣言について大阪府は、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、医療提供体制も危機的な状況が続いていることから、国に宣言の延長を要請する方向で最終調整に入りました。府は、6日午後に対策本部会議を開いて、方針を正式に決定することにしています。

大阪、兵庫、京都、東京の4都府県に出されている緊急事態宣言は、来週11日に期限が迫っています。

こうした中、大阪では新型コロナの感染拡大が収まらず、医療提供体制も重症患者の専用病床が不足するなど、危機的な状況が続いています。

こうした状況を踏まえ大阪府は、府内の感染拡大を食い止めて医療の危機を脱するためには引き続き、人流抑制などの強い措置を講じていく必要があるとして、国に緊急事態宣言の延長を要請する方向で最終調整に入りました。

これに関連し吉村知事は4日「今の措置を緩めたり、解除したりするのは難しい」と述べ、現状では宣言の解除は難しいという認識を示していました。

府は、6日午後に対策本部会議を開いて、方針を正式に決定することにしています。

重症患者の病床運用率 100%超え

大阪府内のすぐに入院できる病床の数と、それがどれだけ埋まっているかを示す「病床運用率」は、5日重症患者用の病床で初めて100%を超えました。

大阪府内の重症患者用の病床は、5日の時点で▽実際に運用されている病床が361床、▽患者が372人で、「病床運用率」は103%と初めて100%を超えました。

コロナ患者用ではなかった病床で急きょ重症の患者を受け入れたため、100%を超えたということです。

これとは別に、▼重症患者1人を滋賀県の医療機関で受け入れているほか、▼73人が、大阪府の要請に基づいて、軽症・中等症の患者用の病床で治療を受けています。

また、▽軽症・中等症の患者用の病床は、実際に運用されている病床が2105床、患者が1735人で、運用率は82.4%です。

▽無症状の人などが療養するために利用するホテルなどの宿泊療養施設の部屋は、実際に運用されている部屋が3475室、宿泊療養者が1752人で、運用率は50.4%となっています。