長崎独自の「特別警戒警報」接待伴う飲食店従業員 無料PCR検査

新型コロナウイルスの感染拡大で長崎県は5日から県独自の「特別警戒警報」を出し、家族以外との会食を控えることなどを改めて呼びかけています。

これを受けて、長崎市の田上市長は接待を伴う飲食店などの従業員を対象に無料のPCR検査を行って感染の広がりを抑えていく考えを示しました。

長崎県は県内の感染状況について県独自の5段階のステージを5日から「ステージ4」に引き上げて「特別警戒警報」を出し、家族以外との会食を控えることや、真にやむをえない場合を除き、県外との往来を自粛することなどを呼びかけています。

これを受けて、長崎市の田上市長は臨時の記者会見を開き、4月1日から4日にかけて市内でクラスターの発生が確認された13か所のうち、6か所が飲食店だったと説明しました。

そのうえで、県内最大の歓楽街、長崎市の「思案橋・銅座地区」周辺の接待を伴う飲食店などの従業員のうち、希望者を対象に無料のPCR検査を実施することを明らかにしました。

市によりますと、5日からおよそ700店舗に案内を送り、検査を進めて感染の広がりを抑えたい考えです。

また、「まん延防止等重点措置」の適用の政府への要請について、田上市長は「最終的には県が判断することだが、そういった場合に備えて市として何ができるのか、専門家の皆さんと話し合いたい」と述べました。

変異ウイルス検査 92%が感染疑い

長崎県によりますと、県内で5月2日までの1週間に新型コロナウイルスへの感染が確認された人を対象に行った変異ウイルスの検査で検査を受けた66人のうち、92%にあたる61人が変異ウイルスに感染していた疑いがあることがわかりました。

県では検体を国立感染症研究所に送るなどして、詳しい解析を進めることにしています。