緊急事態宣言下の大型連休 最終日 例年のような混雑は見られず

大型連休最終日の5日、大阪、兵庫、それに京都に緊急事態宣言が出される中、JR新大阪駅のホームでは例年のような混雑は見られず、新幹線には空席も目立っています。

JR新大阪駅では例年、大型連休の最終日は帰省客などのUターンラッシュで混雑しますが、5日午前中は大きな荷物を持った人たちの姿も見られたものの、行列などは出来ず、混雑は見られませんでした。

JRによりますと始発から午後4時までに新大阪駅を発車した新幹線の自由席の乗車率は、最高でも上りで60%、下りでは20%で、空席が目立っていました。

東京から大阪に帰省していた20代の男性は「次はいつ帰って来られるかわからないので、少しだけでも帰れたらと思い帰省しました。帰省中はずっと実家で過ごしていました」と話していました。

また、別の20代男性は「事前にしっかりとコロナ対策した上で帰省することを家族と話し合いました。半年ぶりの帰省で久しぶりに家族と話せたのですごく息抜きになりました。明日からもがんばります」と話していました。

関西の3空港や関西の高速道路では目立った混雑なし

緊急事態宣言が出される中、関西の3つの空港や高速道路でも目立った混雑は起きていません。

日本航空と全日空によりますと、関西と大阪、それに神戸の3つの空港では、大型連休の最終日となる5日も例年に比べて利用客は大幅に少なく、目立った混雑は見られないということです。

また、日本道路交通情報センターによりますと、関西の各高速道路では、5日午後5時の時点でも渋滞は発生していないということです。

羽田空港 混雑ないものの去年より多くの人

羽田空港は例年のような混雑はないものの緊急事態宣言が全国に出されていた去年に比べて多くの人の姿が見られました。

航空各社によりますとことしの大型連休中の空の便の予約状況は、新型コロナウイルスの感染拡大前のおととしよりは少ないものの緊急事態宣言が全国に出された去年の数倍に増えています。

羽田空港の第1ターミナルの到着ロビーではふるさとや行楽地を訪れた家族連れなどの姿が見られました。

幼い子ども2人を連れて広島県に帰省した神奈川県の29歳の男性は「感染が拡大した去年春から帰省できておらず、この機会を逃すと、もっと難しくなると思った。親に孫の顔を久々に見せられてよかった」と話していました。

また、福岡県で結婚式を挙げたという東京都内の30代の男性は、「結婚式は当初、去年5月を予定していて、もうこれ以上、引き延ばせないと思った」と話していました。

娘や孫などと金沢市を訪れたという70代の男性は「自粛生活に疲れていた。2泊の旅行だったが、いい気分転換になった」と話していました。

仕事で沖縄県を訪れていたという30代の女性は、「観光客が意外に多く、夜遅くまで営業している飲食店もあり、感染のリスクが少し心配だった」と話していました。

東北新幹線 自由席の乗車率は10%以下

東北新幹線の午前の自由席の乗車率は、いずれも10%以下で東京駅のホームでは例年のような混雑は見られず、利用客はまばらでした。

東京で行われるイベントに参加するため福島から来た大学生と高校生の2人組は、「感染対策のため日帰りで参加することにしました。対策を万全にして過ごしたい」と話していました。

また、仕事で来て仙台に戻るという男性は、「思っていた以上に利用している人が少なくて驚いた」と話していました。

子どもと一緒に新幹線を見に来たという男性は、「本当は乗りたいのですが感染状況を考えてせめて子どもに車両を見せてあげたいと思って来ました。子どもの日なので喜んでもらえればと思います」と話していました。

また、埼玉県の大宮駅まで往復するという女性は、「連休なのにどこにも行けず、子どもを新幹線に乗せてあげたいと思って来ました。人も少なく、感染する心配もあまりないと思うので、久しぶりの外出を楽しみたい」と話していました。

一部の高速道路で夕方に渋滞

日本道路交通情報センターによりますと、大型連休最終日の5日、一部の高速道路では夕方ごろまで渋滞が発生していましたが、午後8時現在、各地の高速道路で目立った混雑は起きていないということです。