緊急事態宣言 専門家「医療ひっ迫 移動の影響見極める必要」

関西などで自宅療養中に死亡するケースが相次いでいることについて、厚生労働省の専門家会合のメンバーで国際医療福祉大学の和田耕治教授は「自宅で急に具合が悪くなり、救急車を呼べたとしてもなかなか受け入れてくれる病院がないという状況が関西で起こっていると聞いている。最近はこれまでよりも少し早く重症化する人が増えていて、変異株の影響だとみている。大阪ではさまざまなツールを使って連絡がとれるようにしているようだが、それでも間に合わないケースがある。まずは一日も早く感染者を減らして、重症者をきちんと治療できるようにすることが重要だ」と指摘しました。

また、5月11日までとなっている緊急事態宣言の期間について「宣言の目的でもある医療提供体制を守ることについては、関西や東京では医療がひっ迫している状況だ。また、現状では都市部だけでなく全国的な拡大になりつつあり、福岡や北海道などでも急速に感染が拡大しつつある。大型連休では多くの人に旅行や帰省を控えてもらったが、それでも移動が増えたとみられるので、この1週間程度はその影響を見極める必要がある」と話していました。

医療提供体制がひっ迫する現状について、和田教授は「この1年間、医療機関では職員の確保や教育などさまざまな取り組みを行ってきたが、まだまだ地域の中では患者を受け入れられない病院もある。まずは地域の中で新型コロナの医療と透析やがん治療などのコロナ以外の医療とを分けて、地域の医療機関と公的な病院や大学病院などが連携していくことが重要だ。全国や広域で助け合うことも大事だが、全国的に感染が広がり始めている中では、よその地域の患者までは診られないということもある。非常に難しい局面だと考えている」と話していました。