フランス “第1段階”で移動制限を解除 自宅から10キロ以内

フランスでは新型コロナウイルスの感染対策として行ってきた外出や飲食店の営業の制限などを来月末までに段階的に解除する方針で、3日、第1段階として自宅から10キロ以内の移動の制限が解除され、さっそく休暇のためにパリを離れる人の姿も見られました。

フランスでは変異ウイルスの感染拡大を受けて先月初めから全国で外出や小売店の営業を制限してきましたが、マクロン大統領は感染が抑えられているとして、来月末までに段階的にほぼすべての制限を撤廃する方針を示しています。

3日は第1段階として自宅から10キロ以内としてきた移動の制限が解除され、地方への高速鉄道が発着するパリ南部のモンパルナス駅では荷物を持って行き来する多くの人の姿が見られました。

30代の男性は「制限が解除されてとてもうれしい。ただ、感染者数が多いので夏に再び感染が拡大しないか心配だ」と話していました。

フランスでは1日あたりの新規の感染者数が平均して2万人を超えていて、5000人以上が集中治療室で手当てを受けています。

フランス政府は今月19日からは第2段階として飲食店の屋外での営業をおよそ半年ぶりに認めるほか、来月9日には海外の観光客の受け入れも再開する予定で、夏を前に経済活動を本格化させようとしています。