G7外相会合 あす開幕 対面での開催は2年ぶり 焦点は?

日本時間の4日未明に開幕するG7=主要7か国の外相会合。
去年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でテレビ会議形式の開催となったことから、対面で行われるのはおととし4月以来およそ2年ぶりです。

会合では新型コロナウイルスや気候変動といった国際社会の喫緊の課題をめぐって意見が交わされるほか、4日、集中して議論される見通しの地域情勢では中国への対応が主要なテーマになるとみられます。

中国が東シナ海や南シナ海への進出など覇権主義的な行動を強める中、イギリスやフランス、ドイツはインド太平洋地域の安全保障などに積極的に関与する姿勢を打ち出していて、EU=ヨーロッパ連合も日本などとの関係強化を目指すインド太平洋戦略をまとめることで合意しています。

茂木外務大臣は日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋」への共感がヨーロッパでも広がっているとして、アメリカのブリンケン国務長官とともにこの分野の議論をリードし、基本的価値を共有するG7の結束を確認したい考えです。

また
▽香港や新疆ウイグル自治区などの中国の人権問題や
▽台湾をめぐる問題
それに
▽緊迫化するミャンマー情勢などをめぐって
G7としてどのようなメッセージを出すのかも注目されます。

一方、茂木大臣は各国の外相との個別の会談も積極的に行うことにしていて、日韓関係が冷え込む中、ゲストとして招待される韓国のチョン・ウィヨン(鄭義溶)外相との初めての会談が実現するかが大きな焦点となります。

会談が実現した場合、日本側が適切な措置を講じるよう求めている慰安婦問題や、同じく日本側が受け入れ可能な解決策を示すよう求めている太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、チョン外相がどのような姿勢を示すのかが注目されます。
また、バイデン政権が対北朝鮮政策の見直しを終えたことを踏まえ日米韓3か国の外相会談を行う方向でも調整が進められていて、アメリカが「現実的なアプローチ」とする新たな政策をめぐって認識のすりあわせが行われるものとみられます。

欧州の立場は?

今回のG7=主要7か国の外相会合では新型コロナウイルス対策や人権問題、気候変動などについて議論されるほか、各国と中国との関係についても意見が交わされるとみられ、議長国イギリスのラーブ外相は「G7の会合を通して民主主義の国々とともに共通の課題に取り組んでいく」としています。

イギリスは、香港をめぐる問題や新疆ウイグル自治区の人権問題などをめぐり中国を強く批判していますが、一方で気候変動などについては中国と協力する必要があると強調していて難しい対応を迫られています。

イギリスは今回の会合にG7のほか、オーストラリアやインド、韓国、南アフリカ、ASEAN=東南アジア諸国連合の代表も招待しています。

会合に幅広い地域の国々が参加する意義を強調し、インド太平洋地域の重要性を示すものだとしています。

ヨーロッパ各国はインド太平洋地域への関与を強めていて、背景にはこの地域で影響力を増す中国の存在もあるとみられています。

イギリスは今月には最新鋭の空母「クイーン・エリザベス」をインド太平洋地域に向けて派遣し日本や韓国、インドなどを訪れるほか、日本など各国との共同訓練も行うことにしています。

また、フランスのパルリ国防相はことし2月、地元紙とのインタビューで中国が軍事拠点化を進める南シナ海について「紛争のリスクが現実的だ」と指摘したうえで、航行の自由や国際法の順守のためこの地域でフランスの存在感を高めていく方針を示しています。

今月にはフランス陸軍が陸上自衛隊やアメリカ海兵隊と日本国内では初めてとなる共同訓練を行うなど、多国間の連携も深めています。