メーデー 新型コロナ長期化で雇用確保や格差是正を訴え 全労連

きょう5月1日はメーデーです。労働団体「全労連」のメーデーの大会が都内で開かれ、新型コロナウイルスの影響が長期化する中、雇用の確保や経済格差をなくすべきだと訴えました。

東京の代々木公園で開かれた「全労連」の大会は、3回目の緊急事態宣言を受けて規模を大幅に縮小し、およそ30人が参加して行われ、その様子はオンラインで配信されました。

「全労連」の小畑雅子議長は「女性や非正規雇用で働く人に矛盾が集中していて、感染の拡大で十分な補償や助成金がなければさらに雇用が厳しさを増していくことは目に見えている。広がる格差をこのまま放置しておくことはできず、賃上げや賃金の底上げを進めるべきだ」とあいさつしました。

つづいて医療機関で働く人などでつくる労働組合の女性が、「命と健康を守るためこの瞬間もそれぞれの職場で一生懸命働いています。コロナ禍でベッド不足が深刻で医療提供体制の強化が必要だ」と訴えました。

また、飲食店の従業員でつくる労働組合の男性が、「新型コロナウイルスの影響でシフト制で働く人が雇用の調整弁となり生活に困っている」と支援が必要だと呼びかけました。

大会では、働く人たちの雇用を確保するとともに、生活の安心につながる賃金の引き上げ、それに経済格差をなくすことなどを訴えるメーデー宣言を採択しました。

人間らしく働くルールとジェンダー平等社会を 共産 志位委員長

共産党の志位委員長は、東京都内で開かれた全労連の中央メーデーにビデオメッセージを寄せ、新型コロナウイルスの感染拡大によって非正規雇用で働く女性を中心に困窮に陥っていると指摘し、人間らしく働けるルール作りやジェンダーの平等な社会の実現を呼びかけました。

この中で、志位氏は「現在の深刻な新型コロナウイルスの感染拡大は、失敗から何も学ばず、やるべきことを怠ってきた政治の責任で、菅政権による人災と言わねばならない」と政府の対応を批判しました。

そして「コロナ危機が始まって1年余り、日本では『ケア労働』が、あまりにも粗末に扱われ、矛盾が噴き出している。また、派遣やパート・アルバイトなど非正規で働く人々、特に女性が深刻な困窮に陥っている。人間らしく働けるルールを作りジェンダー平等社会を築くために、力を合わせていこう」と呼びかけました。