関西の3府県 感染拡大続く 大阪は医療提供体制が危機的状況に

緊急事態宣言が出されている関西の3つの府県で4月30日に発表された新型コロナウイルスの新たな感染者は1500人余りで、感染の拡大が続いています。
大阪では、重症病床で診られない重症の患者が中等症の患者用の病床で治療を受けるなど、医療の提供体制が危機的な状況に直面しています。

緊急事態宣言が出されている関西の3つの府県で4月30日に発表された感染者は、大阪府が1043人、兵庫県が333人、京都府が126人の合わせて1502人でした。

死亡した感染者の発表は、大阪府が8人、兵庫県が2人、京都府が1人でした。

大阪では、重症患者用の病床の運用率が98.3%となり、重症病床で診られない重症の患者68人が中等症の患者用の病床で治療を受けるなど、医療の提供体制は危機的な状況に直面しています。

また、兵庫県では、入院先や宿泊療養先の調整のために自宅で待機していた70代と80代の男性2人が死亡したことが明らかになりました。

大阪府の吉村知事は府内の感染状況について「極めて厳しい状況が続いているという認識だ」と述べました。

そのうえで、5月11日が期限となっている緊急事態宣言について「人流抑制の効果や、感染者の推移の分析をしたうえで専門家の意見を聞き、今月11日以降どうするか、府としての考え方を決める会議になる」と述べ、大型連休明けの5月6日か7日にも対策本部会議を開き、国に宣言の延長を要請するかどうか判断する考えを示しました。

また、吉村知事は大型連休中の過ごしかたについて「感染防止対策を徹底し、自宅で過ごしいただくことをぜひお願いしたい」と述べ、府民に対し、不要不急の外出や他府県への移動、集団でのバーベキューやキャンプなどのレジャー、路上や公園での飲酒などを控えるよう、改めて強く求めました。