クルーズ船「飛鳥2」乗客1人 コロナ感染 船は横浜港へ引き返し
29日に横浜港を出港した国内最大のクルーズ船「飛鳥2」で、乗客1人が新型コロナウイルスに感染したことがわかりました。
横浜市によりますと、濃厚接触者は同じ客室の家族1人だということで、クルーズは中止され、船は5月1日の昼ごろ、横浜港に戻るということです。
30日夜、会見した横浜市によりますと、30日午後、東北の沖合を航行していたクルーズ船「飛鳥2」で、乗客の60代の男性1人が新型コロナウイルスに感染したことがわかったと連絡がありました。
男性は、乗船後にのどに違和感が出たと話していて、症状は軽いということです。
船には、乗客およそ300人と乗員400人余りが乗っていますが、横浜市によりますと、濃厚接触者は同じ客室の家族1人で、船内で検査を行った結果すでに陰性が確認されています。
また、ほかに症状が出ている人はいないということです。
「飛鳥2」は、29日に横浜港を出発し、青森と北海道を6泊7日で回る予定でしたが、クルーズは中止され、船は横浜港に戻っている途中だということです。
5月1日の昼ごろ横浜港に帰港し、市は、症状がない乗客については、そのまま下船する予定だとしています。
クルーズ船では、乗船する前にPCR検査を行って全員の陰性を確認しましたが、今回は、緊急事態宣言などを踏まえ、急きょ、乗船直前に行った検査で感染がわかったということです。
「飛鳥2」とは
会社のホームページによりますと「飛鳥2」は日本船籍では最大のクルーズ客船だということです。全長は241メートル、総トン数は5万444トンで、客席は436室あるということです。
横浜市の対応
横浜市は電話で船と連絡を取るなどして濃厚接触者などの調査を進めています。市によりますと、クルーズ船は現在東北沖を航行していて、横浜港に引き返している途中だということです。
「飛鳥2」は去年10月に船内で訓練
「飛鳥2」は、去年10月船内で乗客の新型コロナウイルスの感染が確認されたという想定で訓練をし、報道関係者に公開しています。
それによりますと、感染が確認された人は別の客室に隔離して、周辺を防護服などを着た乗組員以外の立ち入りができない区画に指定するとともに、乗客全員に自室で待機するよう船内放送で指示するとしています。
また、乗客に食事を提供するため、調理室のほか運搬に使うエレベーターや廊下などを優先して消毒し、乗客との接触を避けるため、食事は弁当を入れた袋を客室のドアの脇にあるフックにかけるとしています。
感染が確認された人を港で船から降ろす際には、通常とは別の出入り口を使うことにしています。
それによりますと、感染が確認された人は別の客室に隔離して、周辺を防護服などを着た乗組員以外の立ち入りができない区画に指定するとともに、乗客全員に自室で待機するよう船内放送で指示するとしています。
また、乗客に食事を提供するため、調理室のほか運搬に使うエレベーターや廊下などを優先して消毒し、乗客との接触を避けるため、食事は弁当を入れた袋を客室のドアの脇にあるフックにかけるとしています。
感染が確認された人を港で船から降ろす際には、通常とは別の出入り口を使うことにしています。