沖縄県石垣市が「容器に残ったワクチン」集めて職員に接種

新型コロナウイルスのワクチンの高齢者への接種が進む中、沖縄県石垣市が、容器から採取しきれずに残ったワクチンを集めて職員に接種していたことが分かりました。
厚生労働省は、異物が混入するおそれがあることなどから、複数の容器のワクチンを集めて使用することは推奨できないとしています。

ファイザーのワクチンは4月12日に高齢者への接種が始まり、国が当初、用意した注射器を使うと、1つの容器から5回分を採取したあとに、一定量が容器に残ることが分かっています。

厚生労働省は、6回分を採取できる特殊な注射器の確保を進める一方、採取しきれなかったワクチンを複数の容器から集めると異物が混入するリスクがなどがあり、推奨できないとして、使用せずに廃棄するよう求めています。
こうした中、沖縄県石垣市が、28日までに高齢者施設でワクチンの接種を行った際、複数の容器に残ったワクチンを集めて、職員に接種していたことが市への取材などで分かりました。

中山義隆市長は、自身のツイッターで「わずかに残るワクチンをかき集めたところ15人分作れたので接種業務にあたる職員に接種した」と説明しています。

石垣市は「これまでに健康被害の報告は入っていない」としたうえで、「事実関係を確認中で、わかりしだい対応を検討したい」としています。