米バイデン大統領 施政方針演説「21世紀の競争を勝ち抜く」

アメリカのバイデン大統領は議会で初めての施政方針演説にのぞみ、中間層を重視し格差の是正に取り組む政策を進める方針を示しました。さらに中国の指導体制を専制主義だとしてこれに対する民主主義の重要性を強調し、「21世紀の競争を勝ち抜く」と訴えました。

バイデン大統領は28日、就任から100日を迎えるのを前に議会上下両院の合同会議で初めての施政方針演説にのぞみました。

1時間余りにわたった演説ではまず「今、100日がたちアメリカは再び動きだした」と述べ、新型コロナウイルスの感染拡大や経済的な危機の収束に向けた兆しがあると成果をアピールしました。

そのうえで「中間層がこの国を築いた」と述べ、
▽雇用を生み出すインフラ投資や子育て世帯を支援する大規模な予算計画の実現と
▽大企業や富裕層の負担を増やす税制改革を進めて格差の是正に取り組む方針を示しました。

また、演説では中国にたびたび言及し習近平国家主席を専制主義者だとしたうえで「彼は中国を世界で最も重要で影響力のある国にしようと真剣に取り組んでいる。民主主義は合意を得るのに時間がかかりすぎるため、専制主義に対抗できないと考えている」と述べました。

そして「アメリカの労働者や産業を弱体化させる不公正な貿易慣行には立ち向かう」としたうえで、インド太平洋地域で強力な軍事的影響力を維持する考えを示しました。

さらに、ことし1月の連邦議会議事堂の乱入事件や国内の分断にも言及したうえで「われわれは民主主義がまだ機能することを証明しなくてはならない。専制主義国家が未来を勝ち取ることはない。アメリカが勝つ。光と希望をもって21世紀の競争に勝ち抜くために新たな力と決意を奮い起こす」と訴えました。

また、バイデン大統領は演説で繰り返し野党・共和党に党派を超えた協力を呼びかけましたが、議会下院の共和党トップ、マッカーシー院内総務は演説についてツイッターに「すべてはメールですむ話ではないか」と皮肉を込めたような内容の投稿をし、今後の政権運営は困難も予想されます。