米アマゾン 時給最大3ドル引き上げへ 人材確保つなげるねらい

アメリカのIT大手アマゾンは、国内の配送部門などで働く従業員の時給を、最大で3ドル引き上げる方針を明らかにしました。

アマゾンは28日、アメリカ国内の配送などの部門で働く50万人以上の従業員を対象に、5月中旬から6月上旬にかけて時給を引き上げると発表しました。

現在、最低で15ドル、日本円でおよそ1600円となっている時給を50セントから3ドル引き上げるとしていて、これによる会社側の費用は10億ドル以上、日本円で1000億円以上になるということです。

例年、秋に行っている給与の改定を前倒しで行い、人材の確保につなげるねらいです。

アマゾンは新型コロナウイルスの感染拡大で多くの企業が打撃を受けるなかでも、ネット通販の急増などを背景に業績を伸ばしていて、議会からは独占的な地位を利用して巨額の利益を上げているという批判も出ています。

また南部アラバマ州にある配送センターではことし2月から3月にかけて待遇改善を訴える従業員の呼びかけで労働組合の結成を求める投票も行われていて、会社としては、従業員を重視する姿勢を改めて示し、批判をかわすねらいもあるとみられます。