テレワーク拡大で電子部品の需要高まる メーカーで好調な決算

テレワークの拡大を背景にパソコン向けの電子部品などの需要が高まっていることから、電機メーカーや電子部品メーカーの間では売り上げや利益が過去最高となる好調な決算が相次いでいます。

このうち富士通の昨年度のグループ全体の決算は、最終的な利益が2027億円で、前の年度より26.7%増えて過去最高となりました。

通信規格「5G」の基地局の事業が拡大していることに加えて、テレワークの広がりでパソコンやスマートフォン向けの電子部品の売り上げが伸びたことが利益を押し上げました。

また、電子部品メーカー大手TDKの昨年度のグループ全体の決算は、売り上げが1兆4790億円で前の年度より8.5%増えて過去最高となり、最終的な利益は793億円で37.3%増加しました。

電気自動車の導入が世界的に進む中、自動車向けの電子部品の需要が高まったことに加えて、テレワークやオンライン授業の拡大でパソコンやタブレット向けのバッテリーが好調だったことが主な要因です。

TDKの石黒成直社長は記者会見で「今後もデジタル化の流れが加速すると想定していて、成長機会を捉えていきたい」と述べました。