新型コロナ 変異ウイルス 国内での感染確認 1万人超える

変異した新型コロナウイルスについて、厚生労働省は国内で確認された感染者が1万人を超えたと発表しました。

この1週間の感染者は4000人を超え、前の週の1.8倍に急増しています。

全国の自治体は、新型コロナウイルスの新規感染者の一部から検体を抽出して、イギリスやブラジル、南アフリカ、それにフィリピンで確認されている変異ウイルスに感染していないかを調べています。

厚生労働省によりますと、去年12月から今月27日までに、全国の合わせて1万102人から変異ウイルスが検出されたと自治体から報告があったということです。

27日までの1週間に確認された感染者は、43都道府県で合わせて4186人に上り、前の週のおよそ1.8倍に急増しています。

都道府県別で最も多かったのが大阪府で1066人、次いで東京都が916人、神奈川県が297人、埼玉県が221人、愛知県が163人などとなっています。

また、これまでに変異ウイルスに感染した2200人余りの検体の遺伝子を解析した結果、96%の人からイギリスで最初に見つかったウイルスが検出されたということです。

厚生労働省は「関西では、従来のウイルスから変異ウイルスに置き換わったと推定される」としたうえで、今後、全国的に置き換わっていくと見て監視を強めています。

各都道府県ごとの累計

厚生労働省によりますと、去年12月から27日までに自治体の検査で、変異ウイルスへの感染が確認された都道府県と人数は次のとおりです。

▽大阪府が2045人、
▽東京都で1883人、
▽埼玉県で563人、
▽神奈川県で557人、
▽兵庫県で443人、
▽愛知県で380人、
▽京都府で328人、
▽北海道で299人、
▽千葉県で274人、
▽奈良県で252人、
▽香川県で251人、
▽愛媛県で248人、
▽福岡県と広島県で213人、
▽富山県で179人、
▽三重県で173人、
▽岡山県で145人、
▽徳島県で138人、
▽静岡県で134人、
▽岐阜県と滋賀県で126人、
▽茨城県で116人、
▽山口県で98人、
▽新潟県で91人、
▽群馬県で84人、
▽和歌山県で83人、
▽福井県で62人、
▽鳥取県で61人、
▽長野県で58人、
▽熊本県で57人、
▽宮崎県で49人、
▽高知県で46人、
▽山梨県と栃木県、大分県で41人、
▽石川県と沖縄県で29人、
▽宮城県と秋田県で27人、
▽鹿児島県で26人、
▽佐賀県で24人、
▽島根県で19人、
▽長崎県で15人、
▽福島県で5人、
▽岩手県で2人、
▽青森県で1人となっています。

厚生労働省は、感染者情報を集約するシステム「HERーSYS」を通じて、これらのデータを集めているため、自治体の発表と人数が異なる場合があります。

年齢別では20代が最多に

厚生労働省は、今月26日までに変異ウイルスへの感染が確認された人のうち、国立感染症研究所などで遺伝子を解析した2179人について、年代をまとめました。

▽10歳未満が129人、
▽10代が243人、
▽20代が515人、
▽30代が252人、
▽40代が279人、
▽50代が260人、
▽60代が178人、
▽70代が156人、
▽80代以上が164人、
▽不明が3人となっています。

このうち死亡した人は合わせて37人で、
▽40代と50代がそれぞれ1人、
▽60代が3人、
▽70代が9人、
▽80代以上が23人となっています。