3月の国内ホテルや旅館などの宿泊者 前年同月比増も依然低水準

3月に国内のホテルや旅館などを利用した宿泊者は、延べ2725万人余りで、去年の同じ月と比べて13.9%増加しました。

去年3月は新型コロナウイルスの感染拡大で、すでに宿泊者が減少していたため、その反動で増加しましたが、水準としては依然低い状態が続いています。

観光庁によりますと、3月に全国のホテルや旅館などを利用した宿泊者は、速報値で延べ2725万9000人余りと、去年の同じ月と比べて13.9%増加しました。

2月末に首都圏の1都3県を除いて緊急事態宣言が解除されたことに加えて、去年3月は新型コロナウイルスの感染拡大で、すでに宿泊者が減少しており、ことしは、その反動で去年を上回りました。

ただ、おととしの3月と比べると、宿泊者は46%減少していて、依然として低い水準が続いています。

また、ホテルや旅館などの客室稼働率は34.3%で、去年の同じ月と比べて1.9ポイント改善しましたが、旅行が多い3月としては低い水準にとどまっています。

東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に緊急事態宣言が出されたことで、観光業への打撃が懸念されますが、政府は今後、感染が落ち着いた際に宿泊や食事に利用できる自治体の「前売り」の割引券に財政支援を行うなど、追加の支援策も打ち出して関連産業を下支えすることにしています。