緊急事態宣言 心や体の健康保つための外出 専門家の見解は

今回の緊急事態宣言では、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため宣言が出ている地域では外出を生活に必要な最低限にとどめるよう要請されています。心や体の健康を保つための外出はどうすればいいのか、専門家に聞きました。

今回の緊急事態宣言が出ている地域での期間中の過ごし方について、政府の基本的対処方針分科会の尾身茂会長は今月23日の会見で「外出は、生活に必要な最低限にとどめ、できるかぎり人との接触を減らしてほしい」と述べました。

一方で、心や体の健康を保つためなどで外に出る必要がある場合の感染リスクの低い行動としてはジョギングやテニスなど、すいた場所での健康維持に必要な運動と混雑した場所や時間を避けた散歩や買い物などを挙げています。

これについて感染症に詳しい大東文化大学の中島一敏教授は「感染リスクの低い外出は心と体のリフレッシュのためにも大切だ。完全に外出を控えるのではなく、自宅の近所で散歩やジョギングをしたり、大人数で集まらず、密集しないように気をつけながら、テニスなどの運動を生活に取り入れたりして、工夫しながら過ごしてほしい」と話しています。

そのうえで中島教授は「感染リスクを下げるため人と会う機会を減らすと日常のコミュニケーションが不足しがちになってしまう。心の健康を保つためにも、遠方に住む家族などとは、特別な用事がなくてもこまめに電話するなどふだんより頻繁に連絡を取り合うことなども心がけてほしい」と話していました。