JR東海 1年間のグループ全体の決算 2015億円余の赤字に

JR東海の先月までの1年間のグループ全体の決算は、最終的な損益が2015億円余りの赤字となりました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で東海道新幹線の利用者数が大幅に減少したことなどが主な要因で、JR東海の通期の決算が最終赤字となるのは初めてです。

JR東海が27日に発表した去年4月から先月までの1年間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは前の年と比べて55.4%減って8235億円余り、最終的な損益は2015億円余りの赤字となりました。

JR東海の通期の決算が最終赤字となるのは初めてです。

これは、新型コロナウイルスの影響で、東海道新幹線の利用者数が大幅に減少したことに加え、グループのデパートやホテルの収入が大きく落ち込んだことなどが主な要因です。

一方、来年3月までの1年間の業績予想については、ワクチンの接種などで感染がおさまり、新幹線の利用者数が回復することなどを想定して、売り上げが50%近く増えて1兆2340億円、最終的な利益が900億円の黒字に転じるという見通しを発表しました。

JR東海の金子慎社長は「コロナの影響で、厳しい経営環境が続いたが、今年度はコストの削減や鉄道以外のビジネスの強化などを行い、収益を拡大していきたい。感染防止に努めながら、輸送機関としての使命を果たしていきたい」と述べました。