大阪 堺 高齢者ワクチン接種の予約開始 電話つながらず断念も

新型コロナワクチンの高齢者への接種に向け、大阪 堺市は26日から接種に必要な予約の受け付けを始めました。

堺市は市内の在宅高齢者20万人余りを対象に来月から
▽市の施設などで行う「集団接種」や
▽かかりつけ医などで受けられる「個別接種」を始める予定で、
このうち「集団接種」の予約の受け付けを26日から始めました。

予約は電話とインターネットで受け付け、このうち、市が設置したコールセンターでは午前9時に受け付けが始まると、次々に電話がかかり、対応に追われていました。

今回はワクチンの供給が限られるため予約できるのは9000人で、市は混乱を避けるため受け付けを原則、75歳以上に制限しましたが、電話はつながりにくい状態が続いたということです。

市によりますと、26日の1日で7割近くが予約で埋まったということです。

堺市感染症対策課の森岡智崇参事は「当面は予約が取りにくい状態が続きますが、来月半ばにはワクチンの供給が増える見通しで緩和されると思います。希望者は必ず接種することができるので安心してほしいです」と話していました。

予約求め 市役所に直接訪れる高齢者相次ぐ

コールセンターに電話がつながらない状態が続く中、予約を求めて市役所を直接訪れる高齢者が相次ぎました。

堺市ではワクチン接種について市民からの相談に応じるため、市役所の1階に専用の窓口を設けています。

予約は電話とインターネットで受け付け、窓口では受け付けていませんが、26日は予約を求める高齢者が次々に訪れ、一時は、およそ10人が列を作るほどになりました。

訪れた人たちは「電話が全くかからない。市役所で予約はできないのか」などと担当者に尋ねていました。

78歳の男性は「コールセンターに20回ほど電話をかけたが、つながらないので市役所のほうが早いと思って直接、訪れました。電話をかけ続けるしかないですね」と話していました。

電話つながらない高齢者 予約断念

堺市南区に住む清水俊雄さん(81)は重症化のリスクを考え、すぐにでも接種を受けたいと考えています。

26日は予約の受け付けが始まる朝9時になるのを確認して、コールセンターに電話をかけていました。しかし、聞こえてくるのは「電話が混み合っているため、しばらくたってからかけ直してください」という音声メッセージ。

26日の受け付けが終わる午後5時半まで電話をかけ続けましたが、一度もつながりませんでした。

清水さんは代わりにインターネットで予約を試みましたが、操作方法が分からず、断念しました。

清水さんは「予約できると期待していたので残念です。こんなに電話がつながらないとは思いもしませんでした。ワクチンが少ないのでしかたがありません」と話していました。