日印首相が電話会談 コロナ克服で協力緊密化を確認

菅総理大臣はインドのモディ首相と電話で会談し、新型コロナウイルスの克服に向けて協力を緊密化していくとともに「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、両国やアメリカとオーストラリアを加えた4か国を含む、多国間協力の重要性を確認しました。

菅総理大臣は今月末からの大型連休に合わせて、インドを訪問する方向で調整していましたが、新型コロナウイルスへの対応に万全を期す観点から取りやめました。

これを踏まえ菅総理大臣は26日午後、およそ25分間、インドのモディ首相と電話で会談し「インドにおける新型コロナの状況が早期に改善することを祈念している」と述べ、新型コロナウイルスの克服に向けて協力を緊密化していくことを確認しました。

また、両首脳は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日印両国や、アメリカとオーストラリアを加えた4か国を含む、多国間協力の重要性を確認し、法の支配に基づく国際秩序を構築するため、引き続き協力していくことで一致しました。

さらに、菅総理大臣は、海上警備にあたる海警局に武器の使用を認めた「海警法」を含め、東シナ海や南シナ海での中国の一方的な現状変更の試みの継続と強化を深刻に懸念していると伝えました。

このほか、菅総理大臣は「サイバーやデジタル、脱炭素化などの面で協力をさらに進展させたい」と述べ、両首脳はさまざまな分野での両国の協力を引き続き前進させることを確認し、新型コロナウイルスの状況も見つつ、双方の都合のよいタイミングでの菅総理大臣のインド訪問を実現することで一致しました。