世界の軍事費 1988年以降最大規模 コロナ感染拡大は影響与えず

去年の世界の軍事費は、日本円でおよそ213兆円と、統計を取り始めて以降、最大規模になったことがスウェーデンの研究機関のまとめでわかりました。

世界の軍事情勢を分析している「ストックホルム国際平和研究所」の報告書によりますと、去年の世界の軍事費は1兆9810億ドル、日本円にしておよそ213兆円と、前の年に比べ2.6%増え、統計を取り始めた1988年以降、最大規模となりました。

国別では、アメリカが最も多く7780億ドルで、前の年より4.4%増え、世界全体の39%を占めています。

次いで多いのは中国で推定で2520億ドルと、前の年より1.9%増え、全体の13%ほどを占めるとみられます。

報告書では新型コロナウイルスの感染拡大で各国が経済的な打撃を受ける中でも、アメリカや中国など軍事費の多い国を中心に前の年より増加したことが大きな要因だとしています。

このほか、インドやロシア、イギリスなども前の年より増加していて、報告書は「新型コロナウイルスの感染拡大は各国の軍事費に大きな影響を与えなかった」としています。

2020年 各国の軍事費ランキング

2020年 各国の軍事費(前年比、世界全体の割合)
※ストックホルム国際平和研究所まとめ。
※一部、推定値。

1. アメリカ
7780億ドル +4.4% 世界の39%、

2. 中国
2520億ドル +1.9% 世界の13%、

3. インド
729億ドル +2.1% 世界の3.7%、

4. ロシア
617億ドル +2.5% 世界の3.1%、

5. イギリス
592億ドル +2.9% 世界の3.0%、

6. サウジアラビア
575億ドル ー10% 世界の2.9%、

7. ドイツ
528億ドル +5.2% 世界の2.7%、

8. フランス
527億ドル +2.9% 世界の2.7%、

9. 日本
491億ドル +1.2% 世界の2.5%、

10. 韓国
457億ドル +4.9% 世界の2.3%、

11. イタリア
289億ドル +7.5% 世界の1.5%、

12. オーストラリア
275億ドル +5.9% 世界の1.4%、

13. カナダ
228億ドル +2.9% 世界の1.1%、

14. イスラエル
217億ドル +2.7% 世界の1.1%、

15. ブラジル
197億ドル ー3.1% 世界の1.0%、