企業の「健康経営」 数値化し公表へ 経産省

働く人の健康づくりを企業経営の一環と考える「健康経営」への意識を高めてもらおうと、経済産業省は、生活習慣病の予防や長時間労働への対応など、社員の健康管理に対する企業の取り組みを数値化して、その結果を公表することになりました。

経済産業省は、企業の「健康経営」の取り組みを調査し、優れた成果を挙げた企業の名前を毎年、公表していますが、今年度以降に実施する調査から、了承が得られた企業については、詳細な結果をホームページ上で公表することを決めました。

具体的には、生活習慣病の予防や、長時間労働への対応、それに新型コロナウイルスなどの感染予防や、メンタルヘルス対策などをそれぞれ数値化して、全体の平均と比べた偏差値として公表します。

調査に回答する企業は毎年増加していて、大規模法人の部門で見ると、2014年度はおよそ500社でしたが、昨年度は2500社になっています。

新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が増え、社員の健康を管理する重要性が高まっていることから、経済産業省は企業の成績を公開することで、「健康経営」への意識を高めたいとしています。

歩数や睡眠時間でポイント ボーナスに還元

新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が増え、社員の健康を管理する重要性が高まっていることに加えて、社員が健康で長く働けるようにすることで生産性の向上につなげようと、「健康経営」に力を入れる企業が増えています。

このうち、国から7年連続で「健康経営銘柄」の認定を受けているシステム開発会社のSCSKは、歩数や睡眠時間を計測できるスマートウォッチなどを社員に配って、日頃から社員の健康への意識を高める取り組みを行っています。

社員が、毎日の歩数や睡眠時間、それに朝食をとったかどうかなどを専用のウェブサイトに入力するとポイントが付与され、獲得したポイントはボーナスとして還元される仕組みです。

企業の健康経営への取り組みが今後、公表されることについて、ライフサポート推進部の杉岡孝祐部長は「他社と比べて何ができていて何ができていないか数値で分かれば、今後の改善に役立てられる。現状に満足することなく今後も健康経営に注力したい」と話しています。

このほか、在宅勤務の増加による運動不足の解消を目指す大手飲料メーカーのアサヒ飲料は、社員の歩数を計測するスマートフォン用のアプリを開発して、その歩数に応じて健康商品を買えるシステムを作るなど、「健康経営」に力を入れる企業が増えています。