新型コロナ ワクチン容量少ない注射器見つかり12回分廃棄 徳島

徳島県吉野川市は23日、高齢者施設で行った新型コロナウイルスのワクチン接種で、ワクチンの容量が少ない注射器が見つかったことから、接種を途中で中止し、12回分のワクチンを廃棄したと発表しました。

吉野川市によりますと、23日、市内の高齢者施設の入所者と職員20人を対象に新型コロナウイルスのワクチンの接種を行いました。

看護師が、4つの容器に入ったワクチンをそれぞれ生理食塩水で希釈したうえで、合わせて20本の注射器に入れて用意しましたが、この中に容量が半分ほどしかない注射器が1本見つかりました。

この時点で、すでに8人がワクチンを接種していて、医師の判断で接種を途中で中止し、残りの12本分のワクチンを廃棄しました。

市によりますと、ワクチンを想定より少ない生理食塩水で希釈したか、注射器に入れる段階で1本ずつに想定より多い量を入れた可能性があるということです。

市は、結果として一部の注射器に、通常より多い量のワクチンが入っていた可能性があるものの、実際に接種に使われたかどうかはわからず、接種を受けた人の健康観察を続けるとしています。

今のところ接種を受けた人に体調の異変などは確認されていないということです。

市は今後、ワクチンを希釈したり、注射器に入れたりする際は、必ず2人1組で確認するなどの対策を取るとしています。

吉野川市健康福祉部の宮本陽一部長は「引き続き8人の健康観察を行うとともに、今後、こうしたミスが起きないよう努めて参ります」とコメントしています。