緊急事態宣言前に 遊園地には多くの人 飲食店は苦しい状況も

緊急事態宣言に伴って休業が要請されることになった大阪市の地下街では、管理会社が25日からの休業を呼びかけるチラシを店舗に配るなど対応に追われています。

緊急事態宣言で大型の商業施設は生活必需品の売り場を除いて休業が要請されることになり、地下街も対象となります。

およそ180のテナントが入る大阪 北区の地下街「ホワイティうめだ」では、管理会社の社員が24日午前中、各店舗を回ってチラシを配り、25日からの臨時休業への対応を呼びかけていました。

チラシでは人の流れを抑えるため、施設内のすべての店に休業するよう呼びかけていて、要請の対象外となる生活必需品を販売する店舗に対しても、営業する場合は、管理会社に届け出てほしいと記載されています。

チラシを受け取った回転寿司店の東雅之店長は「テイクアウトも営業ができないというのは疑問もありますが、施設の要請なので従うほかないです」と話していました。

また、沖縄料理店の大城佑太店長は「コロナに1年つきあわされてきて気持ちがめいりそうですが、人の流れを抑えるためにはしかたないですね。感染拡大が収まることを願うほかありません」と話していました。

京都の観光地 飲食店から苦しい状況訴える声も

また、京都にある観光地では人出がまばらで、飲食店からは苦しい状況を訴える声が聞かれました。

京都市東山区の祇園では、24日、多くの店が建ち並ぶ通りに観光客などの姿はあまり見られず人出はまばらでした。

大阪 四條畷市から訪れた40代の夫婦は、「用事があったため緊急事態宣言が出る前に来ました。25日からは不要不急の外出も控え、静かに自宅で過ごします」と話していました。

祇園商店街振興組合の理事長で、すし店を経営する北村典生さんは、「先月はさくらのシーズンで少し持ち直していましたが、まん延防止等重点措置や今回の緊急事態宣言の影響で人出は20分の1から30分の1ぐらいまで減ってガラガラの状態です。宣言には『またか』という思いはあるし、苦しい状況ではありますが、まずは感染状況が改善するよう要請には応じて酒類の提供は見あわせたい」と話してました。

25日から休園の遊園地には多くの人が

東京 台東区の遊園地、「浅草花やしき」は、25日から来月11日までの休園を決めました。新型コロナウイルスの感染拡大以降、臨時休園するのは去年の緊急事態宣言以来、2度目になります。

この遊園地では、1日の入場者数を5000人に限定し、入場時の体温測定や、アトラクションの手すりをこまめに消毒するなどの感染対策を行って営業を続けてきました。

24日も対策が行われる中、家族連れなど多くの人がアトラクションを楽しんでいました。

家族4人で訪れた男性は「大型連休中に来ようと思っていましたが、休園になるということできょう来ることにしました。連休中は自宅や近くの公園で過ごそうと思います」と話していました。

また、20代の男性は「連休中、息抜きができる場所がなくなってしまうのは残念ですがしかたありません。もう少し我慢して感染拡大がおさまってくれれば」と話していました。

浅草花やしきの肥後修施設運営部長は「去年に続き、いちばんのかき入れ時に休園せざるをえないのは営業的に厳しいですが、宣言解除後、また楽しんでいただけるよう休園中に可能な準備を進めたい」と話していました。