コンテナ不足 解消のめど立たず コロナ影響で世界的にも不足

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う“巣ごもり需要”の拡大などで、船による運搬に使うコンテナは世界的に不足する状態が続いています。

国土交通省が23日初めて開いた対策会議では、コンテナ不足が解消されるめどが立たないという厳しい見通しが示されました。

船による物資の輸送をめぐっては“巣ごもり需要”が世界的に拡大しているほか、人手不足で特にアメリカの港で荷揚げ作業が滞り、去年の秋ごろからコンテナの不足が深刻になっています。

国土交通省は、海運会社のほか、自動車部品や農産物などを輸出している事業者の関係者らを集めて、対応を協議する初めての会議を開きました。

参加した事業者からは船の運賃が高騰し、中小企業の負担が重くなっていることや、輸送の遅れで品質が落ちた農産物を廃棄する事例が起きていることなどが報告されました。

これに対し、海運会社の担当者は対策として必要な港に補充するため、空のコンテナだけを運ぶ船を運航していることや、老朽化したり破損したりしたコンテナを再利用していることを説明しましたが、海外の港では人手不足が続いていて、コンテナ不足が解消されるめどは立っていないという見方を示しました。

国内にはコンテナを大規模に生産している事業者がないこともあり、即効性のある対策を取ることは難しいのが実情ですが、国土交通省は民間企業と情報を共有し、対応策がないか検討したいとしています。