小池都知事「変異ウイルス 総力戦でギュッと締めていきたい」

政府が緊急事態宣言を出すことについて、東京都の小池知事は記者会見で、2週間後に都内の新規陽性者数が2000人になる推計もあるとして「変異ウイルスを今、ここで食い止めなければならず、集中してギュッと締めていきたい」と述べ、5月11日までの宣言の期間中に、徹底して感染を抑え込みたいという考えを示しました。

この中で、小池知事は都内の感染状況について「特に新規陽性者の増加のスピードがこのところ上がっている。専門家からは2週間後に新規陽性者数が2000人になり、入院患者数もさらに増えていくという推計もあった。感染力が強い変異ウイルスを今、ここで食い止めなければならない」と述べました。

そのうえで「決まったら、そこでまず集中すべきだ。総力戦で心を合わせていくことが大事だ。いったん始めると決まったらギュッと締めていきたい」と述べ、5月11日までの緊急事態宣言の期間中に徹底して感染を抑え込みたいという考えを示しました。

一方で、小池知事は「まん延防止等重点措置」の適用から10日目で、緊急事態宣言の要請に至ったことついて「感染の広がりを抑えられず、人の流れも十分抑えきれなかった。関西の例を見ると、感染者の拡大が大変なスピードで進み、医療提供体制が非常に苦労している。もう、次の段階にいったほうが感染拡大を防止するという大義を達成するのにふさわしいのではないかという判断もあった」と述べました。

また「日本において、ほかの国のような都市封鎖や何百万円の罰金という形にはなっていないが、有効な緊急事態宣言の期間となるように、重点措置で足りなかった部分なども含めて対応していきたい」と述べました。

「午後8時以降 明るい看板やネオンの消灯を」

小池知事は「午後8時以降、明るい看板やネオン、イルミネーションなどを消灯していただくようお願いしたい。夜は暗く、街灯のみがともることに結果としてなろうかと思う。街灯を除いて、すべての明かりも消すように徹底していきたい」と述べ、関係団体に協力を要請する考えを示しました。

理由について、小池知事は「オイルショックのとき、東日本大震災のときは、電力の使用抑制ということで極力消灯に努めて東京の夜の街が相当暗くなったことを記憶していると思うが、今回は、人の流れを抑制するための措置だ」と述べました。