新型コロナ 12都府県の感染状況示す5指標7項目の状況(21日)

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうち、どのステージにあるか判断するための新たな指標を示し、「医療のひっ迫具合」「療養者数」「PCR検査の陽性率」「新規感染者数」「感染経路が不明な人の割合」の、5つに見直しました。

このうち「医療のひっ迫具合」は、「病床使用率」「入院率」「重症者用病床の使用率」の、3つの項目があります。

内閣官房のまとめによりますと、緊急事態宣言がことし出されていた10の都府県や、「まん延防止等重点措置」が適用されている宮城県と沖縄県では、4月21日時点で「医療のひっ迫具合」や「療養者数」などで、最も深刻な「ステージ4」になっている自治体があります。

なお、病床関連の指標については、自治体の中には、すぐに受け入れることができる「即応病床数」などをもとに、異なる値を公表しているところもあります。

1-1 医療ひっ迫 使用率

まず医療のひっ迫具合です。

病床使用率は、ステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

病床全体の使用率は、
▽東京都で27%
▽埼玉県で32%
▽千葉県で24%
▽神奈川県で26%
▽愛知県で32%
▽岐阜県で29%
▽大阪府で83%
▽兵庫県で83%
▽京都府で56%
▽福岡県で34%
◇宮城県で53%
◇沖縄県で90%

1-2 医療ひっ迫 入院率

入院率は、ステージ3が40%以下、ステージ4が25%以下が目安です。

入院率は、
▽東京都で30%
▽埼玉県は適用外(文末参照)
▽千葉県で28%
▽神奈川県は適用外
▽愛知県も適用外
▽岐阜県で67%
▽大阪府で11%
▽兵庫県で17%
▽京都府で25%
▽福岡県で24%
◇宮城県は適用外
◇沖縄県で35%

1-3 医療ひっ迫 重症者

重症者の病床使用率は、ステージ3が20%以上、ステージ4は50%以上が目安です。

重症者用の病床使用率は、
▽東京都で33%
▽埼玉県で15%
▽千葉県で6%
▽神奈川県で15%
▽愛知県で12%
▽岐阜県で7%
▽大阪府で84%
▽兵庫県で74%
▽京都府で28%
▽福岡県で13%
◇宮城県で28%
◇沖縄県で65%

2 療養者数

続いて療養者数は、人口10万人あたりステージ3が20人以上、ステージ4は30人以上が目安です。

▽東京都で38人
▽埼玉県で26人
▽千葉県で18人
▽神奈川県で17人
▽愛知県で29人
▽岐阜県で15人
▽大阪府で167人
▽兵庫県で76人
▽京都府で39人
▽福岡県で22人
◇宮城県で39人
◇沖縄県で89人

3 検査陽性率

最近1週間のPCR検査などの陽性率です。

ステージ3が5%以上、ステージ4が10%以上が目安です。

▽東京都で5.7%
▽埼玉県で4.1%
▽千葉県で6.5%
▽神奈川県で5.8%
▽愛知県で5.2%
▽岐阜県で4.4%
▽大阪府で7.9%
▽兵庫県で15.6%
▽京都府で7.5%
▽福岡県で4.8%
◇宮城県で5.5%
◇沖縄県で6.7%

4 新規感染者数

人口10万人あたりの直近1週間の新規感染者は、ステージ3が15人以上、ステージ4は25人以上が目安です。

▽東京都で33人
▽埼玉県で17人
▽千葉県で15人
▽神奈川県で16人
▽愛知県で20人
▽岐阜県で12人
▽大阪府で90人
▽兵庫県で59人
▽京都府で30人
▽福岡県で20人
◇宮城県で16人
◇沖縄県で51人

※千葉県は「14.8人」。
四捨五入で「15人」となっていますが、ステージ3の目安の値を下回っています。

5 感染経路不明者の割合

最後に、感染経路が不明な人の割合です。

目安の値はステージ3、ステージ4ともに50%です。

▽東京都で59%
▽埼玉県で46%
▽千葉県で49%
▽神奈川県で51%
▽愛知県で45%
▽岐阜県で34%
▽大阪府で64%
▽兵庫県で48%
▽京都府で47%
▽福岡県で51%
◇宮城県で45%
◇沖縄県で60%
指標として新たに採用された「入院率」は、すべての療養者に占める入院できている人の割合です。

新型コロナウイルスの患者が増加すると、本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

ただ、政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、以下の場合には適用されないとしています。

▽療養者数が、人口10万人あたり10人未満の場合。
▽新規陽性者数のうち、入院が必要な人が発生届の翌日までに入院できている場合です。

こうした自治体については、ステージの判断は行われません。