フランス 新型コロナ 外出や営業の制限など段階的に緩和へ

フランス政府は、新型コロナウイルスの感染状況が改善しているとして、来週以降、学校を再開するとともに、移動制限も解除するなど、段階的に制限を緩和する方針を示しました。

フランスでは、変異した新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今月初めから全国で外出や小売店の営業を制限するとともに学校を閉鎖するなどの措置をとっています。

カステックス首相は22日、記者会見し、今月上旬には平均で4万人近くに上っていた新規の感染者数が、3万人ほどに減少したことなどを指摘し「第3波のピークは過ぎたようだ。感染の圧力は弱まっている」と述べました。そのうえで、週明け26日から学校での対面授業を徐々に再開するほか、来月3日からは自宅から10キロ以内としてきた移動の制限を解除するとしています。

感染状況がさらに改善すれば、来月半ばから小売店の営業や、飲食店の屋外での営業も認めるとしています。

ただ、午後7時以降の外出を制限する措置は当面維持するとともに、感染状況が深刻なブラジルやインドなどから到着した人については10日間の隔離措置をとるとしています。

一方、ベラン保健相は、アメリカの製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンについて、24日から接種を始める方針を示しました。

このワクチンをめぐっては、接種後にまれな血栓症が報告されていますが、ヨーロッパの医薬品規制当局は「ワクチンによる利益は副反応のリスクを上回る」と発表していました。