気候変動サミット始まる 菅首相 温室効果ガス削減目標を表明

アメリカのバイデン大統領が主催する気候変動サミットが日本時間の22日午後9時から始まりました。バイデン大統領は自国の温室効果ガスの排出量を2030年までに半減させる新たな目標を表明するとともに各国にさらなる取り組みを求めました。また、菅総理大臣は、2030年に向けた温室効果ガスの削減目標について、2013年度に比べて46%削減することを目指すと表明し、世界の脱炭素化に向けて国際協力の必要性を訴えました。

バイデン大統領が主催する気候変動サミットは日本時間の22日午後9時から2日間の日程で始まりました。

バイデン大統領は開幕にあたって演説し「この危機はどの国も1国では解決できない。われわれはこの課題に対処するため、速やかに行動しなければならない」と述べました。そのうえで「アメリカは温室効果ガスの排出量を2030年までに半減させる取り組みを始めた」と述べて、自国の温室効果ガスの排出量を2030年までに2005年に比べて半減させる新たな目標を表明しました。

アメリカはこれまで2025年までに2005年と比べて26%から28%削減する目標を掲げていましたが、バイデン政権は今回、新たな数値として50%から52%削減するとしていて、削減目標を大幅に引き上げました。

このあとアメリカのほか主要な26の国と地域の首脳らが参加する最初のセッションが行われ、中国の習近平国家主席は「世界の環境対策は未曽有の困難に直面し、国際社会はこれまでにない志と行動で勇気をもって対応しなければならない。中国はアメリカが多国間の気候変動のプロセスに戻ったことを歓迎する」と述べました。

そして「私は去年、2030年までに二酸化炭素の排出量がピークに達して、2060年までに実質ゼロを実現できるよう努力するとした目標を表明した。ピークから実質ゼロまでの時間は先進国よりはるかに短く、大変な努力を要する」として、中国として取り組みに全力をあげていると強調しました。

サミットでは2日間で40の国と機関の代表らが参加して、温室効果ガスの削減に向けた投資の在り方や途上国の支援などについて協議する予定です。

気候変動サミットで、菅総理大臣は、2030年に向けた温室効果ガスの削減目標について、2013年度に比べて46%削減することを目指すと表明し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けていく考えを示しました。

そのうえで「世界の脱炭素化は1国だけでは決して達成できない。国際社会が一致団結して取り組まなければならない課題だ。きょう参加した国々が野心的目標を示して、実行し、世界全体を巻き込んでいくことで、地球規模で気候変動対策への大きなうねりを生み出す」と述べ、世界の脱炭素化に向けて国際協力の必要性を訴えました。

また、先週のバイデン大統領との日米首脳会談で「日米気候パートナーシップ」の立ち上げで合意したとして、今後日米両国で、クリーンエネルギー技術やイノベーション、インド太平洋諸国をはじめとした途上国の脱炭素社会への移行の加速化などの分野で協力していく考えを示しました。

そして菅総理大臣は、省エネや水素のほか、火力発電所や工場から出る二酸化炭素を回収して地中に封じ込める『CCS』などの技術を最大限活用し、世界の脱炭素化を支援するとして「気候変動という人類の課題を解決するため、COP26とその先に向けて、各国や国際機関と協力しながら、指導力を発揮していく決意だ」と述べました。