新型コロナで打撃の「ワタミ」 政策投資銀行が100億程度支援へ

新型コロナウイルスの影響で業績が落ち込んでいる居酒屋チェーンの「ワタミ」は、日本政策投資銀行から100億円程度の資本支援を受ける方向で調整を進めています。財務基盤を立て直し、居酒屋以外の業態の展開を急ぐ考えです。

関係者によりますと、居酒屋チェーンの「ミライザカ」などを運営するワタミは、政府系金融機関の日本政策投資銀行から100億円程度の資本支援を受ける方向で調整を進めています。

資本支援は議決権が制限される優先株の発行や、ほかの融資より返済の順位が低くなり、一定の割合が資本とみなされる「劣後ローン」の形で行われるとみられます。

政府は新型コロナの影響を受けた企業の資金繰りを支援するため、政府系金融機関が単独でも融資などができるよう先月、ルールを変更していて、今回、この制度が活用される見通しです。

「ワタミ」は新型コロナの感染拡大で経営に大きな打撃を受け、ことし3月までの1年間の決算が116億円の最終赤字に陥る厳しい見通しとなっていて、今回の資本支援で財務基盤を立て直し、焼き肉店など居酒屋以外の業態の展開を急ぐねらいがあるとみられます。