4都府県に緊急事態宣言 今月25日から来月11日まで 政府方針

新型コロナウイルス対策で、政府は、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に、今月25日から来月11日までの期間、緊急事態宣言を出す方針を、23日の分科会に諮ることを与党側に伝えました。宣言が出されるのは、去年4月、ことし1月に続いて、3回目となります。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府は緊急事態宣言を出す方向で調整していて、菅総理大臣は22日夜、総理大臣官邸で西村経済再生担当大臣や田村厚生労働大臣らと会談し、宣言の期間や講じる措置などについて詰めの協議を行いました。

その結果、東京、大阪、兵庫、京都の4都府県を対象に、今月25日から来月11日までの期間、宣言を出す方針を、23日の「基本的対処方針分科会」に諮ることを与党側に伝えました。了承がえられれば、政府の対策本部で宣言の発出を正式に決定することにしています。

宣言が出されるのは、去年4月、ことし1月に続いて、3度目となります。

愛媛県に「まん延防止等重点措置」今月25日から来月11日

一方、愛媛県に新たに「まん延防止等重点措置」を今月25日から来月11日までの期間適用する方針です。

また、すでに「重点措置」が適用されている宮城県と沖縄県は、来月5日までとなっている期限を、来月11日まで延長することも、23日の分科会に諮ることにしています。

菅首相「集中的に対策講じる」

新型コロナウイルス対策をめぐり、菅総理大臣は22日夜、総理大臣官邸で記者団に対し「東京都、京都府、大阪府、兵庫県から、緊急事態宣言の要請を受けている。また、愛媛県から『まん延防止等重点措置』の要請を受けている」と説明しました。

そのうえで「これらについて、あす、専門家委員会に諮ることを決定した」と述べ、4都府県を対象に緊急事態宣言を出すとともに、愛媛県に「重点措置」を適用する方針を、23日の「基本的対処方針分科会」に諮ることを明らかにしました。

そして、菅総理大臣は「具体的な内容や期間はまだ検討中だ。いずれにしろ、このゴールデンウイークを中心に集中的に対策を講じて、感染拡大を何としても抑え込んでいきたい」と述べました。

一方、記者団が「宣言を検討している4都府県では、どのような点で『重点措置』が不十分だったと思うか」と質問したのに対し「まだ検証していないが、やはり変異株の拡大が大きな要因になっていると思う」と述べました。

西村経済再生相「大型連休に強い対策を」

西村経済再生担当大臣は、記者会見で「大型連休を機に強い対策を集中的に講じることによって、感染拡大を抑えていくため、皆さんの協力をいただきながら進めていきたい。特に変異株が、関西圏では、ほぼ入れ代わっているのではないかというぐらいに広がっており、首都圏でもかなり増えてきていることを頭に置きながら、抑えていきたい」と述べました。

一方、埼玉、千葉、神奈川の3県について、東京から人が流れてくるおそれがあると指摘し「テレワークをしっかりやって、往来をできるだけ避けたり、この機会に休みを取ったりすることを含めて対応が必要だ。東京でお酒が飲めない中で、3県に人が集まってしまうことがないよう、最終の詰めを行っている」と述べました。