東京 八王子 アパート階段が崩れ落ち死亡 設計と異なる工事か

4月、東京・八王子市のアパートで階段の一部が崩れ落ち、50代の女性が転落した事故で、腐食が確認された木材はアパートの設計段階では使用が想定されていなかったことが関係者への取材で分かりました。女性は22日、入院先の病院で死亡したということで、警視庁は当初の設計と異なる工事が行われたいきさつを詳しく調べています。

4月17日、八王子市南新町のアパートで、3階に住む大手里美さん(58)が2階につながる階段を上っていたところ、一部が突然崩れ落ち、およそ2メートル下に転落しました。

大手さんは意識不明の重体となり病院で手当てを受けていましたが、22日死亡したということで、警視庁は容疑を業務上過失致死に切り替えて捜査しています。

警視庁などによりますと、崩れ落ちたのは踊り場と2階の廊下とを結ぶ鉄製の階段で、廊下などとの接続部分に使われていた木材の一部が腐食していたことが分かっています。

アパートを設計した横浜市の建築士事務所は9年前の2012年に設計図を民間の検査機関に提出していますが、設計段階では接続部分にも鉄を使うことになっており、木材の使用は想定されていなかったことが関係者への取材で分かりました。

当初の設計と異なる工事を行う場合、自治体や検査機関に変更の届け出を行うことが法律で義務づけられていますが、関係者によりますと、今回、こうした届け出はなく、建築士事務所は警視庁に対し「事故が起きて初めて木材が使われていることを知った」と説明しているということです。

アパートの工事は神奈川県相模原市の建設会社が担当したということで、警視庁は当初の設計と異なる工事が行われたいきさつを詳しく調べています。

建築士事務所と建設会社は

アパートを設計した横浜市の建築士事務所はNHKの取材に対し「設計を担当した建物で重大な事故が起き、本当に驚いています。当時行われた工事の状況について、現在、自治体や施工業者などに確認を進めているところです」とコメントしています。

また、工事を担当した神奈川県相模原市の建設会社は「被害者の方が亡くなられたことは大変申し訳なく思っています。当時のことを知る社員がおらず 詳しい経緯は分かっていませんが、原因を明らかにすべく、警察の捜査に協力してまいります」とコメントしています。

この建設会社によりますと、アパートの管理会社からはこれまでに不具合などの連絡はなかったということで、建設会社では、過去に手がけたアパートなどのうち、同じように管理会社から連絡がない物件については順次、安全点検を行っているということです。