中国 王毅外相 処理水放出方針「方法を再検討すべき」

東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなどを含む処理水を、日本政府が国の基準を下回る濃度にして海に放出する方針を決めたことについて、中国の王毅外相は、ドイツの外相との会談で「方法を再検討すべきだ」などという考えを示し、ほかの国との外交の場でも言及することで方針の撤回を求めるねらいがあるとみられます。

日本政府の決定をめぐって、中国政府は強い不満を表明していて、今月15日には中国外務省の呉江浩次官補が、北京駐在の垂秀夫大使を呼んで抗議しています。

中国外務省によりますと、王毅外相は21日、ドイツのマース外相とオンライン会談を行った際に「方法を再検討し、利害関係国やIAEA=国際原子力機関などと十分に協議して慎重に処理すべきだ」と述べたということです。

日本政府の決定については、IAEAも支持する考えを示していますが、中国としては、ほかの国との外交の場でも言及することで、方針の撤回を求めるねらいがあるとみられます。

韓国 プサンの市民団体 東京電力相手どり訴え起こす

日本政府が東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質を含む処理水を国の基準を下回る濃度に薄めて海に放出する方針を決めたことに対し、韓国南部 プサン(釜山)の市民団体は22日、海への放出をやめるよう求めて、東京電力を相手どり、プサンの地方裁判所に訴えを起こしたことを明らかにしました。

市民団体は声明の中で、日本の対応は自国の経済的な利益だけを考えたものだとして批判するとともに、市民の健康への影響が憂慮され、日本から距離の近いプサンは大きな打撃を受けると主張しています。





また、韓国政府やプサン市は、日本に対し情報公開などを求めるだけで、十分な対応を取っていないことから、自分たちで法に訴えることにしたとしています。

公共放送のKBSは、海洋放出をめぐり韓国で裁判が起こされたのは初めてだと伝えていて、現地では訴訟そのものの法的な有効性に関心が集まっています。