菅首相 靖国神社 春の例大祭にあわせ「真榊」奉納

21日から始まった靖国神社の春の例大祭にあわせて、菅総理大臣は「真榊(まさかき)」と呼ばれる鉢植えの供え物を奉納しました。

東京 九段の靖国神社では、2日間の日程で、春の例大祭が始まりました。

これにあわせて菅総理大臣は「内閣総理大臣菅義偉」と記した木札が添えられた「真榊」と呼ばれる鉢植えの供え物を奉納しました。

菅総理大臣は、総理大臣就任後の去年10月に行われた秋の例大祭でも「真榊」を奉納しています。

一方、菅総理大臣は、期間中の参拝については、去年秋の例大祭と同様、行わない見通しです。

これに関連して、加藤官房長官は、20日の記者会見で「靖国神社の参拝や『真榊』などの取り扱いは、菅総理大臣が適切に判断される事柄だ」と述べていました。

また、今回の例大祭にあわせて、田村厚生労働大臣、井上万博担当大臣も「真榊」を奉納しました。

加藤官房長官「菅首相 私人としての行動」

加藤官房長官は、午前の記者会見で「私人としての行動であり、政府としてそれに対してコメントを申し上げる立場にはない。靖国神社を参拝されるか否かは、菅総理大臣が適切に判断される事柄であると考えている」と述べました。

安倍前首相 参拝

自民党の安倍前総理大臣は、21日午前9時前、東京 九段の靖国神社を訪れ、到着殿から本殿にあがり参拝しました。

参拝のあと、安倍氏は記者団に対し「国のために戦い、尊い命を犠牲にされた、ご英霊に尊崇の念を表するために参拝した」と述べました。

安倍氏は総理大臣の在任中、平成25年12月に靖国神社に参拝し、その後は参拝しませんでしたが、総理大臣を辞任したあと去年9月と10月に参拝しています。

中国 国営メディアが報道

中国政府は、これまでのところ公式の反応を示していませんが、国営の新華社通信は「日本の菅総理大臣が、内閣総理大臣の名義で靖国神社に『真榊』と呼ばれる供え物を奉納した」と伝えました。

そして「菅総理大臣は去年10月にも真榊を奉納したが、官房長官だった時期には奉納したことがなかったことから、安倍前総理大臣のやり方にならったとみられる」としています。

そのうえで「靖国神社には第2次世界大戦のA級戦犯がまつられており、中国は日本の政治家の誤ったやり方に断固反対するとともに、日本には侵略の歴史を直視して反省し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼をえるよう求める」と非難しました。

韓国外務省「深い失望と遺憾の意を表する」

菅総理大臣が靖国神社に「真榊」を奉納したことなどを受けて、韓国外務省は21日午後、報道官の論評を出しました。

論評では「日本の植民地支配や侵略戦争を美化している靖国神社に、日本政府や議会の指導者が再び供え物を奉納したり、参拝を繰り返したりしたことに深い失望と遺憾の意を表する」としています。

そのうえで「日本の指導者たちが歴史を直視し、謙虚な省察と心からの反省を行動で示すことを促す。このことこそが、未来志向的な両国関係の発展の根幹であることを日本は肝に銘じなければならない」としています。

中国外務省「断固反対」

菅総理大臣が靖国神社に「真榊」を奉納したことについて、中国外務省の汪文斌報道官は21日の記者会見で「靖国神社には第2次世界大戦のA級戦犯がまつられており、われわれは一貫して日本の政治家の誤った対応に断固反対している」と述べ、強く反発しました。

そのうえで「日本には侵略の歴史を直視して反省し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得るよう求める」と述べました。