改正公職選挙法 条文誤り 参院法制局が2年以上放置 批判相次ぐ

3年前に成立した改正公職選挙法をめぐり、参議院法制局が条文の誤りを指摘されながら、2年以上、放置していたことが分かり、20日開かれた参議院議院運営委員会の理事会で与野党から批判が相次ぎました。

20日の参議院議院運営委員会の理事会には、参議院の法制局長が出席し、3年前に成立した改正公職選挙法で、電子メールによる投票の依頼などに関する罰則の記載に誤りがあったと報告しました。

さらに、成立した年の12月に総務省から誤りを指摘されながら、2年以上放置していたことも明らかにし、陳謝しました。

これについて理事会では、与野党から「誤りを把握しながら、長期間報告がなかったことは遺憾だ」という意見や「条文の誤りは看過できない」などの批判が相次ぎ、今後の対応を与野党で協議していくことになりました。

自民党の水落議院運営委員長は記者団に対し「法案を提出し直して審議することになると思う。修正しなければならない」と述べました。

参院法制局長が陳謝

参議院の川崎政司法制局長は、参議院総務委員会で「われわれの不手際によって、議員の先生方にご心配をおかけすることになったことを心よりおわび申し上げます」と陳謝しました。

そのうえで、3年前に総務省から条文の誤りの指摘を受けたあとの対応について「条文の整理漏れの情報が担当の部長でとどまり、組織として共有できず、関係者への報告はしていなかった。1年以上たってから組織として把握し、実質的な法律改正をする際に訂正できないか模索している間に時間がたってしまった」と説明しました。

これに対し、立憲民主党の吉川沙織参議院議員は「条文の整理漏れではなく、条文の誤りそのものだ。せめて報告は即座にすべきで、法制局はミスを生んだ主体として責任感が欠ける」と指摘しました。

自民 世耕参院幹事長「大変残念でゆゆしき問題」

自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「参議院法制局が総務省からの連絡で誤りに気付いていたにもかかわらず、国会議員に報告も相談もなかったことは、大変残念でゆゆしき問題だ。できるだけ早く、誤った状態が正されるよう、野党とも相談しながら、しかるべき措置をとっていきたい」と述べました。

立民 福山幹事長 「自民党に猛省を促す」

立憲民主党の福山幹事長は、記者会見で「自民党が各会派の議論を踏みにじり、数の力で押し切って提出した議員立法の条文が間違っていた。総じて自民党の責任で、政府提出法案の条文などのミスについて各省庁に厳しく指摘している中で、非常に罪深い。猛省を促すとともに、今後どのような形で対応してくるのか、その姿勢をみていきたい」と述べました。

国民 川合参議院国対委員長「到底許されない」

国民民主党の川合参議院国会対策委員長は記者会見で「こうしたことが何の報告もないまま現在に至るまで放置されていたのは到底許されない。このままでは今後の参議院の選挙制度改革などの検討は進められず、各会派の代表者が集まり、今後の対応を議論する必要がある」と述べました。

自民 法改正で協力を求めるも協議継続

自民党の世耕・参議院幹事長と立憲民主党の森・参議院幹事長が、20日午後、国会内で会談し、世耕氏は「条文に誤りがあったことを自民党としてもおわびする」と陳謝したうえで、速やかに誤りを修正するための法改正を行いたいとして協力を求めました。

これに対し、森氏は、議院運営委員会で問題の経緯を詳しく調べる必要があるなどと主張し、引き続き協議することになりました。

立民 森参議院幹事長 「自民党みずからの責任認識すべき」

立憲民主党の森参議院幹事長は、記者団に対し「この法律は、自民党が与野党の協議に1度も付さずに数の力で無理矢理成立させてしまったもので、その過程で参議院法制局に法案づくりを急がせたことが、このような前代未聞の間違いにつながった。自民党は役所のせいにせず、みずからの責任をもっとしっかりと認識すべきだ」と述べました。