ミャンマーで日本人ジャーナリスト北角裕樹さんの拘束を確認

クーデター後の混乱が続くミャンマーで18日、現地に住む日本人ジャーナリストの北角裕樹さんが治安部隊によって自宅から連行されました。現地の日本大使館は19日朝、最大都市ヤンゴン市内の刑務所で身柄を拘束されていることを確認しましたが、拘束の理由や健康状態については、わかっていないということです。

拘束されたのは、ヤンゴンを拠点に活動している日本人ジャーナリストの北角裕樹さんです。

目撃者によりますと、北角さんは現地時間の18日夜7時45分ごろ自宅のアパートにいたところ治安部隊に連行され、部屋にあった物も押収されたとみられるということです。

この際、建物には数十人の兵士や警察官が立ち入り、アパートの中のすべての部屋を見て回ったということです。

現地の日本大使館は、現地時間の19日朝、北角さんがヤンゴン市内のインセイン刑務所で身柄を拘束されていることを確認しました。

拘束の理由や健康状態については、わかっていないということです。

北角さんは、ことし2月26日にクーデターに反対するデモの取材中に警察に拘束されましたが、この時は、その日のうちに解放されました。

今回は、これに続いて2度目の拘束です。

北角さんは、その後もクーデターによる市民生活への影響などを取材し、SNSに記事や写真を投稿していました。

ミャンマーでは、軍側が抗議デモを取材する記者を相次いで拘束し、言論への抑圧を強めています。

2月に拘束され解放後も SNSに積極的に投稿

北角さんは、ことし2月に当局に拘束され解放されたあとも、SNSに投稿したり、日本メディアに寄稿したりして積極的に発信を続けていました。

軍による弾圧で、1日としては最も多い114人の市民の死亡が確認された3月27日には自身のフェイスブックで、軍について「すでに国家の体を成していない」などと批判する投稿をしています。

その翌日には、最大都市ヤンゴンの大通りで銃声が鳴り響くなか、クーデターに反対する市民が積み上げた土のうの陰に隠れながら、声を上げる様子を撮影し投稿しています。

今月11日の投稿では「死ぬよりも怖いこと」というタイトルで、プラカードを手に国際社会への支援を求める若者たちの声を紹介しています。

このなかで北角さんは「誰も死にたくて抵抗しているのではない。生活を守り、未来を取り戻すため、潜伏し、声を潜め、そして折を見て抵抗の声を上げる。彼らが守ろうとするものは大きい。決して一時の激情で動いているのではない、悩みぬいた末の勇気なのだ」などと記し、軍に抗議するミャンマーの人たちの切実な思いを伝えています。

官房長官「ミャンマー側に対して早期解放求めている」

加藤官房長官は、午前の記者会見で「ミャンマーの日本大使館は、ヤンゴン市内で昨夜、40代の邦人ジャーナリストがミャンマー当局に逮捕され、現在も拘束されていることを先ほど確認したとのことだ。ミャンマー側に対して早期解放を求めており、引き続き邦人保護に万全を期していきたいと考えてるが、今の時点で把握している情報は以上だ」と述べました。

そのうえで記者団が拘束されたのはジャーナリストの北角裕樹さんなのかと確認を求めたのに対し「個人情報であり、詳細についてはコメントは控えさせていただく」と述べました。

一方どのような容疑で逮捕されたのかと質問したのに対しては「逮捕、拘束理由についても、現在、在ミャンマー日本国大使館で確認を行っているところだ」と述べました。

また「逮捕された場所は、自宅近くなのか、自宅からなのか」という質問に対しては「それについては情報を持ち合わせていない」と述べました。