HOYAの創業者一族 遺産相続で90億円の申告漏れ 国税局から指摘

光学機器大手「HOYA」の創業者の一族が、遺産相続をめぐって国税局からおよそ90億円の申告漏れを指摘されていたことが関係者への取材でわかりました。

関係者によりますと、2015年に90歳で亡くなったHOYAの鈴木哲夫元社長が保有していたHOYAの株式は、死去する1年前に元社長の資産管理会社「エス・アイ・エヌ」を通じて、その子会社に移されたということです。

これに併せて、元社長にはエス・アイ・エヌの株式が渡され、その後、遺族が相続しましたが、遺族は税務申告にあたって、エス・アイ・エヌの株式の価値を業種が似た上場企業の株価などをもとに20億円ほどと算出したということです。

一方、東京国税局は、HOYAの株式を実質的に保有するエス・アイ・エヌの株式の価値は110億円ほどに相当し「著しく不適当」だとして、差額のおよそ90億円は申告漏れにあたると指摘しました。

追徴税額は、およそ50億円とみられます。

HOYAの創業者の娘で、エス・アイ・エヌの代表を務める元社長の妻はNHKの取材に対し、株式を移転させた手続きは元社長が体調を崩したので家族が行ったと説明したうえで「国税局の指摘に異論はなく、納税を済ませた」と話しています。

元社長の長男は、HOYAの鈴木洋CEO=最高経営責任者で、登記簿の住所はシンガポールとなっています。

会社を通じて取材を申し込みましたが、会社側は「個人の問題なので対応できない」としています。