受精卵の「核移植」 特定の病気の基礎研究に限って認める指針

ヒトの受精卵から遺伝情報が含まれた「核」を取り出し、あらかじめ核を取り除いた別の受精卵に移植する研究について、国の専門調査会は病気のしくみの解明などの基礎研究に限って認める指針の改正案を了承しました。

ヒトの受精卵から遺伝情報が含まれた「核」を取り出してあらかじめ核を取り除いた他人の受精卵に入れる「核移植」は生命倫理の問題などから国の指針で禁止されています。

文部科学省は、細胞の核以外の部分に含まれた「ミトコンドリア」の働きが低下し、エネルギーが作り出せなくなる難病、「ミトコンドリア病」の基礎研究に限って「核移植」を認める方向で指針の改正案をまとめていました。

この改正案について、生殖医療や生命倫理の専門家などで作る国の「生命倫理専門調査会」は今月15日に開かれた会合で、核移植を行った受精卵をヒトや動物の子宮には戻さないことやミトコンドリア病のしくみの解明を目的とした基礎研究に限ることなどを確認し、内容を了承しました。

研究を行う際には倫理委員会の審査が必要で、使うのは不妊治療で使われなかった受精卵に限るということです。

指針の改正案は、来月以降に開催される政府の「総合科学技術・イノベーション会議」で正式に決定される見通しです。