新型コロナ PCR検査精度管理 マニュアルまとめる 厚労省

新型コロナウイルスのPCR検査の精度を確保するための検査手順や注意点などを示した国内では初めてのマニュアルを厚生労働省がまとめました。

新型コロナウイルスのPCR検査をめぐっては、異業種から参入した企業なども多い一方で、検査の精度管理体制について具体的に示された国のマニュアルなどはなく、検査精度の確保が課題となっていました。

厚生労働省が新たに作成したマニュアルは、検査技術の確保や検体の管理方法などについて、全般的な手順や注意点をまとめています。

この中では検査機関ごとに作業のルールを定めた「標準作業書」を作成し、検体の容器をバーコードで管理することや転記ミスがないよう測定後に二重でチェックすることなどを求めています。

また、新たな試薬を導入した際には精度や検出限界などを確認する試験を行うことなどを求めています。

厚生労働省は、このマニュアルをホームページに掲載するなどして、検査機関に活用するよう呼びかけています。

マニュアルの作成に携わった東海大学の宮地勇人教授は「新型コロナの自費検査では、異業種から参入した企業も多く、検査精度の管理が十分か疑わしい部分がある。マニュアルを参考に精度管理を進めてもらうことで、国として検査体制の拡大につなげられる」と話しています。