【詳報】日米首脳会談共同会見 菅首相発言

菅総理大臣は、バイデン大統領との日米首脳会談のあと、そろって記者会見しました。

菅総理大臣の発言のポイントです。

日米は普遍的価値共有する同盟国

「アメリカは日本の最良の友人であり、日米は、自由、民主主義、人権などの普遍的価値を共有する同盟国だ。日米同盟はインド太平洋地域、そして世界の平和、安定と繁栄の礎としてその役割を果たしてきたが、今日の地域情勢や厳しい安全保障環境を背景に、同盟の重要性はかつてなく高まっている」

「政治信条やビジョンなど率直な意見交換」

「きょうの首脳会談では、お互いの政治信条、それぞれが国内で抱える課題、そして日米が共有するビジョンなどについて、幅広く、率直な意見交換を行うことができた」

「日米2プラス2で一致した認識を改めて確認」

「バイデン大統領とは、先月の日米2プラス2で一致した認識を改めて確認し、その上に立って、さらに地域のために取り組むことで一致した。自由で開かれたインド太平洋についても話し合いをした。この地域の平和と繁栄を確保していくために、日米がこのビジョンの具体化を主導し、ASEAN、豪州、インドをはじめとするほかの国々・地域とも、協力を進めていくことで一致した」

「力による現状変更の試みに反対で一致」

「インド太平洋地域と世界全体の平和と繁栄に対して中国が及ぼす影響について真剣に議論を行った。東シナ海や南シナ海における力による現状変更の試みと、地域の他者に対する威圧に、反対することでも一致した。そのうえで、それぞれが中国と率直な対話を行う必要があること、そして、その際には、普遍的な価値を擁護しつつ、国際関係における安定を追求すべきだということでも一致した」

「拉致問題 即時解決 求めていくことを再確認」

「北朝鮮については、すべての大量破壊兵器、およびあらゆる射程の弾道ミサイルのCVID=完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄へのコミットメント、そして、国連安保理決議のもとでの義務に従うことを強く求めることで一致した。拉致問題については、重大な人権問題であり、日米が連携して、北朝鮮に対し、即時解決を求めていくことを再確認した」

「ワクチン供給 日米間の官民協力の強化」

「コロナ対策については、短期的対応から、将来の同様の事態に備える長期的な取り組みに至る、重層的な協力の推進に取り組んでいく。ワクチン供給全体や国際保健分野における日米間の官民協力の強化についても、両政府間で、引き続き協力していくことを確認した。特に途上国を含めた、ワクチンの公平なアクセスの観点から、多国間や地域の協力を推進していく」

「バイデン大統領から日米安保第5条の尖閣諸島への適用表明」

「北朝鮮への対応や、インド太平洋地域の平和と繁栄にとって、日米韓の3か国の協力が、かつてなく重要になっているという認識で一致し、協力を推進していくことを確認した」

「厳しさを増す地域の安全保障環境を踏まえ、日米同盟の抑止力、対処力を強化していく必要がある。私から、日本の防衛力強化への決意を述べ、バイデン大統領からは、日米安全保障条約第5条の尖閣諸島への適用を含む、アメリカによる日本の防衛へのコミットメントを改めて示していただいた」

「東京五輪・パラ 実現の決意に支持」

「私から、ことしの夏、世界の団結の象徴として、東京オリンピック・パラリンピックの開催を実現する決意であることを伝えた。バイデン大統領からは、この決意に対する支持を改めて表明していただいた。わが国としては、WHO=世界保健機関や、専門家の意見を取り入れ、感染対策を万全にし、科学的、客観的な観点から、安全、安心な大会を実現すべく、しっかりと準備を進めていく」

「日米首脳共同声明に一致」

「国際社会が直面する、新型コロナウイルス、気候変動といった過去に例のない危機に対処していく上でも、日米両国は、互いに欠かすことができないパートナーだ。バイデン大統領とは、両国が、これらの課題の解決に向けた多国間の取り組みを主導していく大きな責任を持っていることを確認した」

「多国間主義と法の支配に基づく国際秩序を尊重しつつ、国際社会のよりよい回復に向けて共同のリーダーシップを発揮することで一致した。これらの会談結果を踏まえ、本日、日米首脳共同声明、『新たな時代における日米グローバルパートナーシップ』に一致した」

「日米で世界の脱炭素をリード」

「気候変動については、来週予定されているアメリカ主催のサミットをはじめ、COP26およびその先に向けて、日米で世界の脱炭素をリードしていくことを確認した。また、パリ協定の実施、クリーンエネルギー技術、途上国の脱炭素移行の各分野での協力を一層強化していくために、バイデン大統領と、脱炭素化やクリーンエネルギーに関する『日米気候パートナーシップ』を立ち上げることでも一致した。これらのイニシアチブのもとに具体的で包括的な日米協力に弾みをつけていきたい」

「台湾海峡の平和と安定の重要性について確認」

「地域情勢について意見交換する中で、台湾や新疆ウイグル自治区をめぐる状況について議論した。詳細は、外交上のやり取りのため差し控えるが、台湾海峡の平和と安定の重要性については、日米間で一致しており、今回改めて、このことを確認した。また、新疆ウイグル自治区の状況についても、わが国の立場や取り組みについて、バイデン大統領に説明し、理解を得られたと考えている」

「人種差別 いかなる社会にも許容されない」

「バイデン大統領とは、全米各地で、アジア系住民に対する差別や、暴力事件が増加していることについても議論し、人種などによって差別を行うことは、いかなる社会にも許容されないということでも一致した。バイデン大統領の、『差別や暴力を許容せず、断固として反対する』との発言を大変心強く感じ、アメリカの民主主義への信頼を新たにした」

「共同声明は日米同盟の羅針盤」

「共同声明は、日米同盟の羅針盤となるもので、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた、日米両国の結束を力強く示すものだ」
「バイデン大統領とは、両国が世界のよりよい回復をリードしていく観点から『日米コアパートナーシップ』に合意し、日米共通の優先分野でもある、デジタルや科学技術分野における競争力、イノベーションの推進などの分野の協力を推進することでも一致した」
「競争力とイノベーションについては、特にデジタル経済や新しい技術が社会の変革と大きな経済機会をもたらすという認識のもとで、デジタル分野をはじめ、さまざまな分野の研究開発の推進に日米が協力して取り組むことで一致した」

「在日アメリカ軍の再編推進で一致」

「沖縄をはじめ、地元の負担軽減を進める観点から、普天間飛行場の固定化を避けるための唯一の解決策である、名護市辺野古への移設を含め、在日アメリカ軍の再編を着実に推進することで一致した」