コロナでローンの減免制度を活用 ローンを大幅に減額 全国初

新型コロナウイルスの影響で収入が減った人を対象にしたローンの減免制度を活用して、仙台市の元飲食店経営者が、ローンを大幅に減額することになりました。支援した弁護士会によりますと、この制度を使ってローンの減免を受けたのは、全国で初めてだということです。

新型コロナウイルスの影響でローンの返済が難しくなった人を対象に、金融機関との合意のもとで、返済の免除や減額を行う制度は、去年12月から始まりました。

自己破産とは違って債務を整理しても「ブラックリスト」に載らないほか、一定の金額を手元に残すことができます。

仙台弁護士会は15日、会見を開き、この制度を利用して全国で初めてローンの大幅な減額をすることで金融機関と合意したと発表しました。

利用したのは、仙台市で飲食店を営んでいた50代の男性で、ウイルスの影響で、ことし1月に閉店を余儀なくされ、ローンの返済ができなくなったということです。

弁護士が支援して金融機関と協議した結果、店の経営のために借り入れていたおよそ750万円のローンのうち、730万円を減額し、20万円にすることで合意したということです。

担当した霜越優弁護士は会見で「コロナ禍の中、自分の努力でどうにもならない時のために、この制度がある。なるべく気軽に相談して制度を使ってほしい」と話していました。