日銀「地域経済報告」北海道と東北の景気判断引き下げ

日銀は全国の景気の現状について3か月ごとにまとめている「地域経済報告」を公表し、9つの地域のうち北海道と東北の景気判断を引き下げ、それ以外の7つの地域は判断を据え置きました。

日銀は15日、3か月に1度の支店長会議をオンライン方式で開き、全国9つの地域の景気の現状について「地域経済報告」にまとめ、公表しました。

それによりますと、前回・ことし1月の報告では「足もとでは持ち直しのペースが鈍化している」としていた北海道は、今回は「横ばい圏内の動きとなっている」として景気判断を引き下げました。
また、前回「厳しい状態にあるが、持ち直しの動きがみられている」としていた東北は「基調としては持ち直しているが足もとは新型コロナウイルスの影響が強まっているとみられる」などとして、判断を引き下げました。

これ以外の北陸や東海、それに近畿や九州・沖縄など7つの地域については、景気判断を据え置きました。

これらの地域では、新型コロナウイルスの影響でサービス消費を中心に引き続き厳しい状況にあるとしつつも、全体としては「持ち直し基調にある」、または「持ち直しつつある」などとしています。

日銀は「まん延防止等重点措置」の適用など、新型コロナウイルスが経済に与える影響を注視し、必要があればちゅうちょなく追加の金融緩和に踏み切る方針です。