大阪府 4月末重症者500人超か 京大西浦教授計算「至急対応を」

大阪府の新型コロナウイルスの重症者数について、京都大学の西浦博教授がシミュレーションしたところ、感染拡大をある程度抑えたとしても、4月末には重症者数が500人を上回る可能性があるとする計算結果をまとめました。

これは、14日に開かれた厚生労働省の専門家会合の中で西浦教授が示しました。

シミュレーションでは、1人が何人に感染を広げるかを示す「実効再生産数」を使って、大阪府の感染状況の変化が重症者数の推移にどう影響するかを計算しました。

その結果、現在の感染状況が続いた場合は、4月24日には重症者数が500人を超える計算となりました。

また「まん延防止等重点措置」などの効果を、ことし1月の緊急事態宣言と同じレベルと仮定して、実効再生産数が20%下がったとしても、重症者数は4月28日に500人を超え、508人になったということです。

さらに、実効再生産数が30%下がった場合でも、新規感染者数は減少するものの、重症者数は4月末時点で454人となり、いずれの場合も高い水準になるという結果になりました。

西浦教授は「病床数を超える重症者が出ることは避けられず、至急、対応が必要だ。大阪から中国・四国地方といった遠隔地への搬送なども検討する必要がある。一刻も早く緊急事態宣言を行い強い措置を講じることで、一気に感染者数を減らすべきだ」とコメントしています。