「やさしい日本語」外国人への情報伝達は「はさみの法則」で

熊本地震などをきっかけに、災害時の外国人とのコミュニケーションに有効な手段として注目を集めているのが「やさしい日本語」と呼ばれる話し方です。普及を進める大分県別府市の大学教授は「少しだが日本語が分かるという外国人は多いので“やさしい日本語”で話しかけてほしい」と呼びかけています。

「やさしい日本語」は、日本語を母語としない人にも理解できるよう簡単な表現に言いかえるなどして話す方法で、阪神・淡路大震災の際、ことばが壁となって日本に住む外国人の多くに必要な情報や支援を届けられなかったという反省から研究が始まりました。

現在は、多くの自治体で災害時の外国人への情報伝達などに用いられ、県内でも熊本地震をきっかけに注目を集めました。

普及を進めている別府市のAPU=立命館アジア太平洋大学の本田明子教授は「やさしい日本語」を話す際のポイントとして「はさみの法則」を挙げています。

この法則は「はっきりと」「さいごまで」「みじかく話す」という3つの注意点の頭文字を取って名付けられました。
例えば「津波を避けるため高台に避難してください」という呼びかけは「津波が来ます。高い所に逃げてください」と言いかえると、伝わりやすいということです。

これは、
▽津波が来ることを「はっきりと言う」
▽「逃げてください」ということばで、どうすればよいのかを「さいごまで言う」
▽文章を2つに区切って「みじかく言う」
という注意点に沿った言いかえになっています。

国立国語研究所の調査では、日本に住む外国人の6割が簡単な日本語なら理解できることが分かっています。

本田教授は「相手に分かりやすく伝えたいという気持ちをもって、困っている外国の人を見かけたら、ぜひ、やさしい日本語で話しかけてほしい」と話しています。