J&Jワクチン 南アフリカやスウェーデンは接種一時停止の方針

アメリカで製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスのワクチンを接種した人の中でまれな血栓症の患者が複数報告されたことを受けて、南アフリカやスウェーデンはこのワクチンの接種を一時停止する方針を示しました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンについてアメリカのCDC=疾病対策センターとFDA=食品医薬品局は、国内でこのワクチンを接種した人の中で、脳の静脈に血栓ができる、まれな種類の血栓症の報告が6例あったことを明らかにし、接種を行う各州に対して調査が終わるまで、接種を一時、停止するよう求めています。

これを受けて、このワクチンの接種をすでに始めている南アフリカは、ワクチンと血栓症との因果関係が解明されるまで接種を一時、停止することを明らかにしました。

また、近く本格的に接種が始まるヨーロッパでは、北欧のスウェーデンの保健当局がアメリカなどでの調査の結果が出るまで接種を始めない方針を示し、イタリアの保健当局も同様の対応を打ち出しています。

一方でフランスは、これまでに届いた20万回分について来週から予定通り接種を進めるとしていて対応が分かれています。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンをめぐりEMA=ヨーロッパ医薬品庁も接種と血栓との関係を調べていて来週にも調査結果を公表する見通しです。