小池知事“コロナ抑え込み開催を”東京オリンピック100日前で

東京都の小池知事は東京オリンピック100日前のイベントであいさつし、「まん延防止等重点措置」の期間中に新型コロナウイルスを抑え込み、大会が開催できるよう準備を進めたいという考えを示しました。

都庁で開かれたイベントでは、大会マスコットの像がお披露目されました。

小池知事は「現在、東京都はいわゆる重点措置の期間になっており、この間にしっかりとコロナを抑え込んでいく。そうした重要な期間を経て、皆さんとともに100日後に大会を開催し、練習を重ねてきた国内外のアスリートによるすばらしい大会となることを心から期待している」と述べました。

そのうえで「大会の1年延期は人類にとって大きな試練となっている見えざる敵、コロナとのたたかいが理由だが、それだけに、たたかいを越えて開催し、心に残る大会にしていく」と述べました。

また、小池知事は「残された100日で、微細なところと大胆なところと両方を兼ね備えながらしっかりと準備を進めていきたい」と述べました。

高尾山にモニュメント 1年越しのお披露目

東京 八王子市の高尾山の山頂には、5つの輪からなるオリンピックシンボルのモニュメントが設置されました。

横3メートル、高さ1.8メートルで、輪の側面と土台には多摩地域の杉を使っています。

東京を代表する観光地である高尾山の山頂から大会に向けた機運を盛り上げようと設置されました。

モニュメントは埼玉県内の会社で作られ、去年4月に設置される予定でしたが、大会の延期が決まったため1年越しのお披露目です。

14日はあいにくの天気でしたが、晴れた日にはモニュメントの向こうに富士山が望めるということです。

ただ、山頂はスペースが限られるうえ、登山シーズンを迎えていることから、都は感染防止対策として係員を配置して人が密集しないよう呼びかけることにしています。

モニュメントはことし8月8日まで設置されます。

野球、ソフト開催の福島県では

野球やソフトボールが開催される福島県では、大会本番に向けて機運を高めようとJR福島駅に旗などが掲げられました。

開会式までちょうど100日となった14日、福島市の県営あづま球場球場周辺やJR福島駅などで、競技が開催される自治体だけが使用できるオリンピックのロゴなどが入った紅色や藍色など5色ののぼりや旗、それに横断幕などの設置が始まりました。

このうちJR福島駅の駅前広場では、14日朝から福島市から委託を受けた業者が街灯に旗を設置していきました。

東京オリンピック・パラリンピック競技大会福島市推進室の丹治聡一郎副主幹は「新型コロナウイルスの収束が見込めないなかではあるが、開催自治体として安心・安全な大会になるようしっかりと準備をしていきたい」と話していました。

サッカー開催の茨城県鹿嶋市ではイベントめぐり難しい判断

茨城県鹿嶋市の「カシマスタジアム」は東京オリンピックのサッカーの競技会場のひとつで、11試合が予定されています。

市は国内外から観客が集まることを想定して市の魅力をPRしようと「鹿島神宮」周辺など2か所で独自のおもてなしのイベントを企画していました。

去年、オリンピックの延期が決まる前には、イベント会社に設営にかかる費用の見積もりを依頼するなどし、延期後もイベントの予算は確保していたということです。

しかし、先月には海外からの観客の受け入れ断念が決まったうえ、観客の数の上限など依然として不透明な部分も多く、市は当初の計画どおりイベントを実施するかどうか難しい判断を迫られています。

鹿嶋市オリンピック・パラリンピック課の大沢英樹課長は「本来よりも3か月から4か月ほど作業が遅れています。税金をむだにはできないのでイベント関連の発注をぎりぎりまで遅らせている状況ですが、市としては観客が訪れることを前提にできることから着々と準備するしかないです」と話していました。

一方、市からイベントのステージ設営の見積もりを依頼された会社は、去年3月に見積もりを提出しましたが、その後は準備を進めることができずにいます。

去年は新型コロナウイルスの影響でイベントが相次いでキャンセルとなり、売り上げは例年の3分の1に落ち込んだということで、オリンピック関連のイベントに期待を寄せています。

イベント会社の室谷明宏代表取締役は「規模が小さくなったとしてもイベントは開催してほしいです。イベントを成功させるためにも市からの返事を待ちたいと思います」と話していました。

ボランティア「国内の方だけでも おもてなしを」

鹿嶋市が募集したボランティアのひとり嘉山龍男さん(69)は、海外の観客を案内できるようにと50年ぶりに英語の勉強に取り組んできました。

前回の東京オリンピックの時は小学6年生だったという嘉山さんは、今回のオリンピックには何らかの形で関わりたいとボランティアに応募したということです。

嘉山さんは海外からの観客の受け入れの断念については残念だがやむをえないと理解を示したうえで「国内外を問わず知らない土地では不安なこともあると思うので、しっかりご案内できるように準備していきたいです」と話していました。

一方、ちぎった和紙でさまざまな模様を描くちぎり絵のサークルに所属する江尻志奈子さんは、海外から訪れた人に日本の文化に親しんでもらおうと、ちぎり絵を施したうちわを作ってきました。

うちわには富士山や、鹿嶋市の花の「はまなす」などが描かれていてすでに500本を作ったということです。

制作の中心となってきた江尻さんは「海外の方に差し上げたいと楽しみにしていましたが、国内の方にだけでもおもてなしの心でうちわを差し上げたいです」と話していました。